■気分や集中力がアガる栄養素
やる気がしない、集中できない、頭がボンヤリして何をすべきかわからない。
そんな、気持ちばかりが焦ってしまう時間はないだろうか。
性格なのか、習慣なのか、周囲が悪いのか……。いや、もしかしたらそもそもの原因は、自分の体に必要な栄養が不足しているためかもしれない。
実際、集中力には“栄養”が要るのだ。脳のエネルギー源として大事なのは「ブドウ糖」と言われ、血液中のグルコース(ブドウ糖)が不足すると、身体はすぐに補おうとする。ブドウ糖が足りなくなるのだ。逆に、エネルギー供給が安定しているとき、脳はより効率的に情報処理ができるという。
はたして本当なのか、調べてみた。
近年、注目された研究によれば、ブドウ糖は実際にヒトの認知機能に影響する可能性があるらしい。2024年に公表された「ランダム化比較試験」の結果が、それだ。
ならば、実際に本当なのか、確かめたくなる。2026年もはや2月。大寒波の洗礼も受け、年度末の行事が続くこの1、2カ月、まさに「最高の集中力」が必要な人たちがいる。そう。人生において圧倒的な集中力を求められる場面の1つは、今も昔も大学受験。大学受験成功者に話を聞こうではないか。
(*1)瀬戸口裕子ら(2024)「ぶどう糖含有ラムネ菓子摂取が健康な若年成人の認知課題に伴う脳活動および心理生理状態に与える影響 ランダム化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー比較試験」『薬理と治療』52(6) pp.711-722.
■学年底辺から東大現役合格へ
2年前に受験との戦いに打ち勝ったばかりの男子大学生がいる。東京大学文科一類に現役合格し、現在は教養学部2年に在学中のNさん(19歳)だ。
「あの冬ほど、自己統制がうまくいったときはありません。なにしろ底辺からの大学受験でしたから」
そう話してくれたNさんは、東大合格者数で毎年“別格”の進学率を誇る、都内の中高一貫男子校出身。だが、なんと入学時は、「学年300人中299位くらい」の成績だったという。
「とにかく時間がありませんでした。おおげさでなく1日8~10時間以上、朝から晩まで勉強しました。『540分』『660分』と、毎日の勉強時間を日記に書いて。目標は『840分』でしたが、さすがに達成できる日はごくわずかでした」
とはいえ、どうして急に、勉強型になれたのだろう。だって、もともとガリ勉タイプではなかったのでしょう?
「ハイ、そうです。それまでも集中して勉強しなきゃ、とは思ってました。でも、思うだけで終わってしまっていて」
Nさんは当時を振り返りながら続けた。
「自分が2人いる感じなんですよ。“勉強しろ”って頭の中で指示している自分と、現実の自分。その2つを“いかにつなげるか”が難しくて」
■アタマとカラダをつなげてくれるもの
なかなか頭と体がつながらない。これがうまくつながれば、集中モードに入れたと言う。
「体調次第で良くも悪くも変わりました。だから、わかったんです、その頭と体をつなげるときに大事になるのが、“食べ物”だと」
もっと言えば「栄養管理です」と、Nさんは言い切った。
受験期当時、Nさんはストレスとプレッシャーから深刻な食欲不振に悩まされた。
「正直、普通のごはんを見るだけで、気持ちが悪くなる日もありました」
それでも、何か食べなきゃ仕方ない。固形物はのどを通らない。だからコンビニで見つけた、吸い込めるゼリーを飲んでみたという。
「ゼリーだったら食べられるかな、と。受験直前なんて超寒い時期なんで、体もモーレツに冷えてくるんです。指先まで紫色になっちゃって。そんなときも、ゼリー飲料を飲んでいました。すると、じんわりしたんです。『ああ、これ体にイイんだ』と思いました」
■ゼリー飲料が脳の栄養源に
体が冷えてきたら「inゼリー エネルギー」。
「自分の脳をちゃんと動かすための、必須の燃料でした。『栄養くらいは食事で摂れ』と親に言われましたが、ゼリーのブドウ糖が脳の栄養源になったんです」
そもそもヒトの脳は体重の2%ほどにすぎない。しかし、にもかかわらず、体全体のエネルギー消費量の約20%を使うと言われる。エネルギーの主な供給源がブドウ糖であることを考えると、長時間の勉強に見合った補給がなければ、脳のパフォーマンスは徐々に低下していくしかない。逆に、脳にスイッチが入ると、眠気やダルさからも解放されていく。
「そのスイッチが、ぼくにはゼリー飲料だったんです。脳のエネルギー補給が、集中モードのスイッチになった」
受験勉強の終盤ともなれば、参考書や問題集だけでなく、どこか気持ちを切り替える習慣や、“お守り”的な行動が効果をもたらすことはよくある。
Nさんの場合は、その“お守り”を“集中力のための栄養源”にしたのだろう。だが、それは単なるゲン担ぎなどではなかった。
■大学受験の試験当日に食べたモノ
「試験当日は、おにぎりとガム、そしてマルチミネラルとブドウ糖の『inゼリー』をそれぞれ1つずつ。共通テストも東大の二次試験も、この組み合わせでした。とくにブドウ糖の『inゼリー』はラムネ味。あの頃の主食でしたね」
主成分がブドウ糖のラムネ、じつは東大生と親和性が高いようである。東京大学新聞社と森永製菓の共同調査によると、「受験生の時、『森永ラムネ』を食べたことはありますか」という問いに、79%の東大生が「はい」と答えていた(*2)。
現役東大生100人へのアンケートでは、「勉強に疲れた時」(66%)、「小腹が空いた時の糖分補給」(51%)、「試験前のエネルギー補給」(49%)といった、機能性のニーズが見えてくる。
大学生活でも、約55%が森永ラムネを食べた経験があると答えている。理由は受験期と似ているようだが、微妙に異なる。「甘いものを食べたい」(53%)に次いで、「気分転換したい」(35%)、「小腹を満たす」(33%)、「集中したい」(33%)という回答。
大学では、レポートやゼミ準備など“断続的な集中”が求められる場面が多い。どうやら、ブドウ糖のお菓子は、東大生の生活リズムに自然に組み込まれているようなのだ。
(*2)東大新聞オンライン「【森永製菓との共同アンケート調査】東大生100人に聞いた 森永ラムネの魅力とは」
■今やコンビニで手に入る集中力
Nさんにも、聞いてみた。
「もちろん、ラムネにもお世話になっていました。高校時代から、容器ごと授業の机に置いていて。ペットボトルとは違って、存在感はさりげないですから。ちょっと疲れたな、と思ったら、すかさず2~3粒食べる。やみつきになる味じゃないのがイイな、と」
集中力のコントロールに悩む人は少なくないが、もしかすると意外と身近に突破口があるのかもしれない。
それは脳にどんな刺激を与えるか、与え続けるか、だ。要は、「自分の体の声を聞け」。午前中に糖が足りないと感じたら、小さなラムネを口にすればいい。昼過ぎに集中が切れそうだったら、軽い全粒穀物バーやガムをかじる。食欲がなければ、ブドウ糖のゼリー飲料を飲むのもいい。
手軽でありながら、これらは即効性のある脳への栄養補給となるのだ。コンビニでも簡単に買える栄養源は、さりげなく、しかし着実に、集中力への導火線になってくれる。筆者が受験を経験した40年も前に比べると、本当にいい時代になった。今やAIばかりじゃなく、身近な「おやつ」も、こんなにも進化しているのだ。
しっかりと栄養を補って集中力を高めよう。受験に挑む皆さんの、大いなる健闘を祈る。
----------
上阪 徹(うえさか・とおる)
ブックライター
1966年、兵庫県生まれ。89年、早稲田大学商学部卒。アパレルメーカーのワールド、リクルート・グループを経て、94年よりフリーランス。広告、記事、広報物、書籍などを手がける。インタビュー集として、累計40万部を突破した『プロ論。』シリーズ(徳間書店)、『外資系トップの仕事力』シリーズ(ダイヤモンド社)などがある。2011年より宣伝会議「編集・ライター養成講座」講師。2013年、「上阪徹のブックライター塾」開講。日本文藝家協会会員。
----------
(ブックライター 上阪 徹)

![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 昼夜兼用立体 ハーブ&ユーカリの香り 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Q-T7qhTGL._SL500_.jpg)
![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 就寝立体タイプ 無香料 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51pV-1+GeGL._SL500_.jpg)







![NHKラジオ ラジオビジネス英語 2024年 9月号 [雑誌] (NHKテキスト)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Ku32P5LhL._SL500_.jpg)
