※本稿は、キム・イッカン『巨人のノート 記録は人生を変える最強の武器である』(かんき出版)の一部抜粋・再編集したものです。
■まずは「無意識」を観察する
あなたには直したい癖や習慣はないだろうか。
60年以上生きてきた私にも、直したいところがたくさんある。そのたびに努力し、癖を直したり、習慣を変えたりしてきた。「思考」の重要性に気づいてからは、癖になっている行動を変えたければ、まず自分の無意識を観察する必要があることを知った。
人間の行動の裏面には無意識があり、この無意識を基盤として思考している。思考は行動につながり、行動すれば経験を得る。その経験が積み重なって、さらに無意識を形成する。
したがって、自分がなぜある考えを持つに至ったのかを知りたくなったら、あるいは何かの癖や習慣を直したくなったら、まず無意識を観察する必要があるのだ。
無意識を観察するには、無意識を記録する必要がある。
■記録すべき“3つの項目”
では、無意識をどうやって記録するのか。
それは、「いまの状況」「自分の感情」「過去の経験」の3つを記録する。
私自身を例に説明しよう。
私は幼いころから何かを始めようとすると、常に不安が先に立つという悪い癖があった。いまの私を知る人なら驚くかもしれないが、かつては不安のせいで多くのチャンスを逃してきた。
学校のテストの前や知らない人と会うとき、話をしたり発表をしたりするときも、心のなかに不安が生まれ尻込みしてしまうので、思い切ってチャレンジがすることができなかった。このような性格は高校2年生まで続いたが、そのとき記録を利用して問題を克服した方法を紹介する。
■準備するのは1冊のノート
まず、ノートを左右に分割して、左半分には自分が不安を感じている状況について、右半分にはそれと関係がありそうな過去の記憶や感情を書く。
たとえばテストを1週間後にひかえて、不安で胸が苦しくなったとする。テストの準備を始めないといけないのに、不安が先に立って勉強が手につかない。この状況と気持ちをメモしてみよう。
最初に自分の心を観察してみよう。
テストで失敗するのではないかという不安や、テスト勉強が進まないのではないかという不安が見える。さらには、もしかしたら自分には最初から頑張る意志がなくて、合理化の手段として不安を利用しているのではないかという疑いにも気づく。
このように、自分の心の状態を詳しく観察するのだ。
次に、こうした不安と関係のありそうな過去の経験を振り返ってみよう。幼いころの経験でもいいし、最近の経験でもいい。それらの経験が自分の無意識に影響した可能性がありそうだと思ったら、それらをメモしていく。
■3カ月後に見えた“不安”の根本
最後に、少し時間をおいてからメモを分類しよう。
何か不安を感じるたびにメモをしておき、メモがたまったらそれらを分類していく。
① 不安になったときの状況、②不安の原因となった過去の経験、という調子だ。
そうすれば「ああ、この経験のせいでネガティブな無意識が生まれたんだ」という具合に、自分なりに問題を診断できるようになる。
この過程を3カ月ほど続けた結果、自分がテスト前に不安になった理由がわかった。勉強したのに成績が悪いと、自分に失望してしまいそうで怖かったからだ。
すっかり忘れていたが、中学1年生のときにそんな経験があったことを思い出した。その感情に耐えられず、この数年間、無意識のうちに失敗したらどうしようという不安を抱いていたのだ。
このことに気づくと気持ちがすっきりした。自分の感情をもっと客観的に見られるようにもなった。失敗への不安から勉強が手につかないことが、どんなに非効率的で情けないことか自覚できたのだ。もちろん、それで不安がすべて消えさったわけではない。だが、不安解消のメドが立ったことは明らかだ。
■頭のなかを記録すると、モヤモヤした考えがすっきりしていく
これはあなたにも十分可能なことだ。
もともと人間の思考とは明瞭なものではなく、曖昧な部分が多い。
頭のなかが混乱し、考えを行動に移すまでに時間がかかったとしても、それは別に悪いことではない。時間をかけて頭のなかに浮かんだことを記録しながら、だんだん考えを明確にしていけばいいのだ。心のなかをじっくり観察し、そこから最も合理的なこと、自分の気に入ったことを選ぼう。記録はそんなあなたを応援してくれるはずだ。
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米津 篤八(よねづ・とくや)
朝鮮語・英語翻訳家
早稲田大学政治経済学部卒業後、朝日新聞社に勤務。退職後、ソウル大学大学院で朝鮮韓国現代史を学び、現在は一橋大学大学院博士課程在学中。翻訳書に『言葉の品格』『言葉の温度』(ともに光文社)、共訳書に『チェ・ゲバラ名言集』(原書房)などがある。
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キム・イッカン(キム・イッカン)
記録学者
韓国の記録に携わる第一人者であり、現代最高の記録学者。ソウル大学国史学科を卒業、東京大学大学院で歴史学を専攻。1998年、韓国国家記録研究院を設立し、行政自治部ともに記録管理法案を作成、施行。
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(朝鮮語・英語翻訳家 米津 篤八、記録学者 キム・イッカン)

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