婚活をしている女性は、相手のどこを見ているのか。主宰する結婚相談所でカウンセラーを務めている大屋優子さんは「年収や学歴などはもちろんチェックしているが、清潔感のある相手かどうかは結婚相手を選ぶうえで重要。
どれだけ収入が高くても、結婚後の生活をイメージできない相手と交際を続けることはできない」という――。
※なお、本稿は個人が特定されないよう、相談者のエピソードには変更や修正を加えている
■婚活の命運を握る「清潔感」
婚活で大事なのは「見た目」「学歴」「年収」だけではない。実は『清潔感』こそ、婚活の命運を左右すると言っても良いくらい『基本のキ』である。
では、「清潔感」とは、どんなところに表れるのか。出会いから、結婚まで長くても6カ月という結婚相談所の交際期間の中で、交際相手のどこを見たらよいのか、また見られているのであろうか?
また、なぜ清潔感が大事なのか、実際に婚活をしている方たちの生の声から、紐解いていく。
43歳、男性、会社経営者。身長173センチ、一流大学卒。婚活市場では申し分のないスペックといえる。その男性が順調に進んでいると思っていた交際相手から、3回目のデートの後でいきなりのお断りを食らった。
お相手のカウンセラーに、交際終了の理由を聞くと、「清潔感の欠如」という回答。詳しくその理由を聞いてみると、デートの支払いの時に出したお財布に、レシートがギッシリと入っていて、ダルマのようにお財布が膨らんでいたという。
彼は、経営者で、経費の管理は重要事項。
とはいえ、まるまると太ったお財布には、現金以外に、レシートやカード類が満載。
デート先のレストランで、ご馳走するからと、彼がカードの支払いをする際にも、カードをスマートに探せず、アタフタし、横目でそれを見ていた女性は、「この人は、物を捨てられず、お金も何に使ったか把握できていないのではないか?」との不安を感じたという。
初デートでは、自分の名刺を彼女に渡したそうだが、同じく名刺入れにも、名刺入れの元の形が変形するほど、もらった名刺が入っていて、自分の名刺が出てくるまでに、時間を要したそうで、「片付けができない男性」レッテルを貼られた。
■大きなリュックに空のペットボトルが…
結婚は暮らしである。
清潔感を共有できない相手との生活は、ストレスがかかる。令和の結婚生活は「共働き」「共家事」「共育児」だから、男性も家事スキルは当然求められる。
そして、その家事頻度の一致も生活していく中では重要だ。
「汚部屋」でも、平気で生活できる人と、きちっと部屋が片付いていないと気が済まない人が一緒に暮らしたら、日々の小さなストレスの積み重ねを生む。婚活中は、真剣交際にならなければ相手が一人暮らしだったとしても、部屋を見ることはできない。
相手がどんな状態の部屋で暮らしているのか? 荷物は多いのか? 日々コンビニ弁当を食べ散らかしたゴミに埋もれていないか? 着散らかした洗濯していない服が散乱していないか? いわゆる「汚部屋」で生活していないだろうか?
では、実際にその部屋を見ずして、「汚部屋」暮らしを見抜くにはどうしたら良いのであろうか?
33歳地方公務員の中学校教員女性が言う、交際になった34歳の広告代理店勤務男性の話。
「彼は、いつも大きなリュックを持ってるんですが、その中に、いつも3本くらいの空のペットボトルが入っているんです。しかも飲みかけのものもあったりして、『それっていつ開けたの? 古くないの?』と突っ込みたかった」
古いペットボトルの飲み物を、平気で飲む「衛生観念の低さ」に、「この人とは一緒に子育てしていけない」と感じてしまったそうである。

生まれたばかりの赤ん坊を育てるには、部屋の中を清潔にするのはもちろんのこと、哺乳瓶やおもちゃの消毒に始まり、子供をあらゆる危険なウイルスや雑菌から守る必要がある。子供が、少し成長したとしても、健康に子供を育てるには、安全な環境を整えてあげることが、親の役目だ。
夫婦二人で力を合わせて、子供の健やかな成長を見守るのが結婚生活においては非常に大事で、この価値観を共有できないと判断されれば、結婚はできない。
■セーターの毛玉は我慢できるが…
39歳の女性が交際していた2歳年下の恋愛経験がおそらくないであろう理系男子。
良く言えば、こだわりがなく、身なりに気を遣うタイプではないのは、プラス要素として捉えようとしていたが、何かあればすぐにスマホで調べてくれようとする彼の、携帯電話の画面はいつも指紋だらけ。
ファッションセンスゼロで、着ているセーターは毛玉がいっぱい。でも、これは、結婚したら自分が洋服を選んであげたら改善できる。
直せること、変えていけそうなことには目をつぶらなくてはいけないのは、婚活のセオリー。だから彼女は、彼の不潔さについては、気にしないように努めてきた。
■「汚部屋」の可能性がある人の特徴
だが、ある時、彼が携帯を落としたのか、携帯画面のはじから亀裂が入っていた。
携帯を買い替えるつもりなど、サラサラない様子の彼に、彼女は「この人とは無理」と引導を渡した。
この理由は、携帯電話の画面が割れている危機状態でも、平気でいる彼の思考回路は、問題が起きた時にも、たいしたトラブルと感じないのではないか? 些細なことも携帯を頼りに、なんでも調べるくらい大事なモノなのに、そんな身近なものを大切に扱わないということは、彼は結婚生活も適当に雑にするのではないか? と感じたのだという。

携帯電話は、常に相手の目に入るもの。
指紋だらけの携帯画面、ボロボロの携帯カバー、割れた携帯画面は言語道断。
身の回りの物を整えられない人が、部屋を片付けられるはずもなく、結婚後は散らかった部屋で、家電が壊れようが頓着しないであろう暮らしになると想像ができるのである。
ほかにも「汚部屋」男性の様子には
「メガネが指紋だらけでいつも曇っている」「靴が汚い。破れている」

「ハンカチやティッシュを持っていない」

「カバンが重く荷物が多すぎる」
などが見受けられる。
「汚部屋の兆候」の表れは、男性だけでなく、女性にも垣間見られる。
「バッグの中がぐちゃくちゃでいつも物を探している」

「バックや携帯につけているマスコットが汚れている」

「(部屋が散らかっているから支度に時間がかかり)毎回デートには遅刻する」
などが挙げられるので、上記のような癖がついていないか男性も女性も普段の生活を振り返ってみてほしい。
■お手洗い後の“ゾッとする瞬間”
清潔感は衛生観念にもつながるものなのであることは言うまでもないのだが、ある34歳の女性会員から聞いたデート中の出来事がある。
お相手男性は、一流企業勤務のハイスぺであった。居酒屋デートの最中、彼がお手洗いに席を立った。
「あっという間に席に戻った彼の手が、濡れてなかったんです。その瞬間背筋がゾワっとしてしまいました」
急いで彼女のいるテーブルに戻りたかったにせよ、「手が乾いていた」ということは、用を足した後、手を洗っていない、ということになる。
男性がトイレで用を足したあと、そのまま席に着き、一緒の皿のフライドポテトを手で食べられるはずはない。もしかしたら、ハンカチで綺麗に手を拭き切って戻ってきたのかもしれないが、それにしても乾きすぎていたのだ。
あるいは、彼はハンカチを持っていなかったから、手を洗って、ビチャビチャの手で、席に戻りたくなかったのかもしれない。ただ、女性から見たら、ビチャビチャの手より、何よりおそろしいのは「乾いた手」だ。
■お金をかけなくても「清潔」は手に入る
こうした日頃の生活習慣は、婚活中には気づかぬうちに表れるもの。女性は結婚するかもしれない相手を、細かく観察する生き物である。
見ているのは、学歴や年収だけではない。その人との、結婚後の生活を想像している。共に生きていくことができるかを、持ち物や行動から判断しているのだ。
一流大学を出ているから、年収が高いからだけでは、決して婚活はうまくいかない。一日も早く結婚したいなら、自分の持ち物や生活習慣を振り返ってみてほしい。清潔感のほころびは、少しの気付きから、改善でき、軌道修正できるものもある。

しかも多くは、お金がかからずできるのだ。
財布はパンパンでないか。名刺の整理はできているか。スマホ画面はきれいか。メガネは曇っていないか。バッグの中に不要なものを詰め込んでいないか。毛玉のある洋服を着ていないか。シャツにアイロンはかかっているか。靴磨きは怠っていないか。トイレ後には必ず手を洗っているか……。
結婚したいと婚活しているなら、スペック以前に何より必要なのは、「清潔」であることを肝に銘じて、婚活してほしい。
衛生観念が異なる相手との暮らしは、日々のストレスにつながるのだから。


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大屋 優子(おおや・ゆうこ)

結婚カウンセラー

1964年生まれ、株式会社ロックビレッジ取締役。ウエディングに特化した広告代理店を30年以上経営のかたわら、婚活サロンを主宰。世話好き結婚カウンセラーとして奔走。著書に『余計なお世話いたします 半年以内に結婚できる20のルール』(集英社)がある。

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(結婚カウンセラー 大屋 優子)
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