毎月、新たに発売されるビジネス書は約500冊。いったいどの本を読めばいいのか。
読書家が集まる本の要約サービス「flier(フライヤー)」で、2月にアクセス数の多かったベスト20冊を、同サービスの編集部が紹介する――。
第1位:『脳科学でわかった 仕事のストレスをなくす本』(西剛志著、アスコム)

第2位:『面倒な仕事が一瞬で片付く 生成AIタスク爆速大全』(宮崎学著、かんき出版)

第3位:『コミュ力が高い人が話しながら意識していること』(安達裕哉著、日本実業出版社)

第4位:『【改訂版】本当の自由を手に入れる お金の大学』(両@リベ大学長著、朝日新聞出版)

第5位:『22文字で、ふつうの「ちくわ」をトレンドにしてください』(武政秀明著、サンマーク出版)

第6位:『こうやって、すぐに動ける人になる。』(ゆる麻布著、PHP研究所)

第7位:『静かな人はうまくいく』(小原康照著、すばる舎)

第8位:『【改訂新版】今さら聞けない 投資の超基本』[泉美智子/奥村彰太郎(監修)、朝日新聞出版]

第9位:『「老害」と呼ばれたくない私たち』(河合薫著、日本経済新聞出版)

第10位:『仕事がデキる人の質問のキホン』(田中志著、アルク)

第11位:『伝わる言語化』(三宅香帆著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)

第12位:『誰も行ったことのない場所へ行こう。そして誰もやらなかったことをやろう。』(出口治明著、祥伝社)

第13位:『THIRD MILLENNIUM THINKING アメリカ最高峰大学の人気講義』(ソール・パールマッター/ジョン・キャンベル/ロバート・マクーン著、花塚恵訳、日経BP)

第14位:『ドイツ人のすごいリーダーシップ』(西村栄基著、すばる舎)

第15位:『アフターAI』(シバタナオキ著、日経BP)

第16位:『「面白い!」を見つける』(林雄司著、筑摩書房)

第17位:『かくれた「強み」をみつけよう。』(三石原士著、日本経済新聞出版)

第18位:『体力おばけへの道』[澤木一貴著、國本充洋(監修)、KADOKAWA]

第19位:『無敵の早起き』(井上皓史著、三笠書房)

第20位:『頭のいい人が話す前に考えていること』(安達裕哉著、ダイヤモンド社)

※本の要約サービス「flier」の有料会員を対象にした、2026年2月の閲覧数ランキング
■仕事以外の活動に没頭してストレスを薄める
第1位に輝いたのは、『脳科学でわかった 仕事のストレスをなくす本』でした。
著者の西剛志さんは、脳科学者として、これまでに経営層から若手社員までのべ3万人以上を指導してきました。本書では、その知見をもとに、仕事のストレスをなくす脳の使い方を解説しています。
今日から取り入れたいのは「ホビーマニア法」。これは、仕事以外の好きな活動に没頭する時間を増やすことで、人間関係のストレスの影響を薄める方法です。実際、趣味をもつ人は、職場でのストレスの回復力が高いという研究結果があるといいます。
なお、このときの趣味には「アウトプット型」がおすすめだそう。
読書や映画鑑賞といった「インプット型」と、スポーツやカラオケといった「アウトプット型」を比べると、アウトプット型のほうがインプット型よりも10~11%程度、回復力が高まるためです。
西さんは「ストレスは実際にこの世界に存在するものではありません。私たちの脳で生み出されるものです。私も以前、職場や人間関係で悩んだこともありましたが、脳のしくみを研究して、私自身、今ではウソのようにストレスがなくなりました」とメッセージを寄せています。仕事との向き合い方を整え、仕事の時間もプライベートも前向きに過ごしたい人に、一読をおすすめします。
■「面倒な仕事が一瞬で片付く」プロンプト
第2位は『面倒な仕事が一瞬で片付く 生成AIタスク爆速大全』でした。
本書の最大の特長は、さまざまな専門業務を効率化するためのプロンプト例が紹介されている点です。人事、経営企画、マーケティング、セールス、広報、財務・経理、生産・開発など、幅広い部門の「面倒な仕事が一瞬で片付く」プロンプトが詰め込まれています。
例えば、採用候補者の職務経歴をもとに、人事の「面接準備・質問リスト作成」を爆速化するプロンプトは次の通りです。
********************
#指示文
あなたは#応募先企業に所属し、採用面接を担当する面接官です。下記の#職務経歴書に記載された方に対して採用面接時に聞くべき質問の視点を10個提案してください。また、その理由も書いてください。

##応募企業
・○○○株式会社
・会社URL
##職務経歴書
(ここに候補者の経歴や志望動機などを書く)
********************
たったこれだけで、採用候補者の職務経歴をもとに、相手に合った質問案を作成できます。「候補者の氏名や生年月日、住所など、個人を特定できる情報は入れない」など、活用する際の注意点を明瞭に示してくれているのもポイントです。
「あれもこれも専門的な仕事だから、自分にしかできない」――そう思い込んでいては、あなたの負担は増えるばかり。貴重な時間をより重要な業務に投資できるよう、生成AIを味方につけてみませんか。
■コミュ力が高い人の「姿勢」
第3位は『コミュ力が高い人が話しながら意識していること』でした。
著者の安達裕哉さんは、デロイト トーマツ コンサルティング(現アビームコンサルティング)で東京支社長、大阪支社長を歴任し、8000人以上のビジネスパーソンに会ってきた経営コンサルタント。2023年、2024年に日本で一番売れたビジネス書(トーハン・日販調べ)『頭のいい人が話す前に考えていること』の著者でもあります。
あなたは、ビジネスの現場における「コミュニケーション能力が高い人」というと、どんな人物を思い浮かべるでしょうか?
安達さんが断言するのは、ビジネスの現場における真のコミュニケーション能力とは、相手の要求を「気を利かせて」読み取り、「自分のアウトプットをだれかに利用してもらうための力」であるということ。相手に察してもらおうとしたり、相手の感情や事情を決めつけたりすることなく、明確に伝え、確認し、聞き続ける姿勢こそが成果を生むのだといいます。そして、それらを実現するためのノウハウを具体的に紹介しています。
おそらく多くのビジネスパーソンにとって、本書は耳の痛い内容でしょう。ですが、熟読すれば、ビジネスパーソンとして飛躍的にレベルアップできるはず。
すべてのビジネスパーソンに読んでほしい、明日からの仕事が変わる一冊です。
■大ベストセラーとなった「お金の本」
続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。
第4位にランクインしたのは、人気YouTuber、両@リベ大学長さんの『改訂版 本当の自由を手に入れるお金の大学』でした。
本書は、2020年に刊行されて142万部を超える大ベストセラーとなった『本当の自由を手に入れるお金の大学』の改訂版として、2024年に発売されました。社会・経済環境の変化を踏まえて内容を大幅にアップデートした本書は、2月に発表された「読者が選ぶビジネス書グランプリ2026」<特別賞>ロングセラー賞を受賞しています。
本書の最大の特徴は、働かなくても生活できる「経済的自由」の実現を目指し、「貯める・増やす・稼ぐ・使う・守る」という5つの力を軸に、誰でも実行できる具体的な行動や習慣をわかりやすく解説している点。
例えば「貯める力」を身につける第一歩として挙げられるのが、固定費の見直しです。スマホを大手キャリアから格安SIMに切り替えること、使っていないサブスクを解約することなどが勧められています。
本書を一冊読み通せば、「貯める・増やす・稼ぐ・使う・守る」力が無理なく育てられて、経済的自由の実現に一歩近づけるでしょう。長く愛され続けていることにも納得の、ずっと手元においておきたい一冊です。内容が大幅に改訂されているため、旧版を読んだ方にも、あらためて本書を手に取ることをおすすめします。
■「読ませる文章」の作り方
第5位は『22文字で、ふつうの「ちくわ」をトレンドにしてください』でした。
「いい文章を書いているつもりなのに、なぜ読んでもらえないんだろう」――そんなふうに悩んでいる人に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。
著者の武政秀明さんは、サンマーク出版が運営するWebメディア「SUNMARK WEB」の編集長を務める、「読ませる文章」のプロフェッショナル。前職では東洋経済オンラインの編集長として、7000本超の記事タイトルを考案しました。記事のアクセス傾向を分析して体系化した独自のノウハウを、本書で惜しげもなく公開しています。
そんな武政さんは、「内容がよければ読んでもらえて、理解してもらえる」は誤解であると断言しています。人はさまざまな情報をもとに、自分にとって価値があるか否かを一瞬で判断し、読む文章を選んでいるのです。
そしてその判断の決め手となるのが、「最初の言葉」。最初の言葉に何を選ぶかにより、勝負が決まるのだといいます。
本書ではその前提のもと、人の心を惹きつける言葉の選び方が丁寧に解説されています。「なぜ」を起点に考える、4つの視点で価値を見つける、インパクトのある主語を冒頭に置く……どれもプロならではのアドバイスばかり。文章やキャッチコピーの力を磨きたいなら、ぜひ読んでみてください。
■「中途半端に頭のいい人」の弱点
最後にご紹介したいのは、第6位の『こうやって、すぐに動ける人になる。
』です。
本書の著者は、ゆる麻布さん。連続起業家として数十億円規模の事業を複数経営し、Xアカウント開設からわずか半年でフォロワー6万人を獲得しています。
本書は、そんなゆる麻布さんが、読者に容赦なく喝を入れる一冊です。
特に強調されているのは、とにかく動け、自分の人生を取り戻せというメッセージ。ゆる麻布さんは本書で、成功する人は行動力があるとする一方、中途半端に頭のいい人ほど「できない理由」を考えすぎて動けなくなると指摘します。きっと多くの人がギクッとするのではないでしょうか。
そんな「動けない」あなたにおすすめされているのは、ネガティブな考えが頭に浮かんだ瞬間、パンッと頬を叩くという習慣。これは脳科学でも実証されている「すぐ動くための方法」で、ゆる麻布さん自身も実践しているといいます。そして、悩むというプロセスを排除するだけで、仕事のスピードは一気に上がり、人生は確実に良い方向へ進んでいくと断言しています。
人生を変えたいけれど、何から始めればいいかわからない……そんな人にぜひ手に取ってほしい一冊です。
今月も、生成AIからお金の知識、リーダーシップまで、幅広いジャンルの本がランクインしました。
また、先月第2位だった『体力おばけへの道』が第18位、先月第11位だった2023年4月刊の『頭のいい人が話す前に考えていること』が第20位と、依然として多くの方に読まれています。来月はどのような本が多く読まれるのか、引き続きチェックしてまいります。

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flier編集部
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(flier編集部)
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