※本稿は、西田浩史『総合型選抜は何を評価するのか いますぐ知っておきたい新しい大学入試のリアル』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
■「下剋上」が起きる総合型選抜
一般選抜ではめったに起きない大逆転が起こり得るのが総合型選抜の大きな特徴です。多くの生徒にとって魅力的ですが、漠然としたイメージで受験してはいけません。実は、総合型選抜も、一般選抜と同じように「序列」が存在します。
「なんだ、やっぱり一般選抜で偏差値が高い大学は、総合型選抜では入りにくいんだね」と思った方。それは違います。
総合型選抜には、一般選抜とはまったく別の「序列」が存在するのです。この「序列」を把握した上での大学選びは、少し大げさな表現をすると、「新時代の大学選び」です。
何が「新」なのか? それは、保護者の方が知っている序列とはまったく異なるという意味で「新」なのです。この序列の存在を知らずに受験すること、そして、受験指導することは極めて危険だと考えています。
総合型選抜は「下剋上」が起きます。しかしそれは、総合型選抜の全容を把握していることが前提で起き得るものだということを、強く申し上げます。
とは言っても、それほど複雑な話をするわけではないのでご安心ください。どちらかと言うと単純です。
■大逆転が起きやすいのはどのタイプ?
図表1を基にお話しします。
これは私が1年以上、300の塾や予備校(722人)に取材して作成したオリジナルのデータを基に作成しました(『ダイヤモンド・オンライン』『東洋経済オンライン』などに掲載。本書の内容に合わせ改訂)。
端的に言うと、総合型選抜の難しさを示した「大学序列マップ」です。
総合型選抜を実施している大学を、入試の種別により、右から「将来性評価型」「中間型」「実績評価型」の3つに分類します。
まずは「将来性評価型」です。
下剋上や大逆転が起きやすいのは、この将来性評価型に位置する大学群です。つまり、トップ校以外の生徒が難関大学に合格することが可能ということです。表内にあるように、国立大学では千葉大学の先進科学プログラムや筑波大学のAC入試、私立大学では慶應義塾大学SFCのAO入試、中央大学法学部のチャレンジ入試、成蹊大学AOマルデス入試など知名度の高い大学が該当しています。
こうした「将来性評価型」の大学が実施する入試の多くは、総合型選抜と言われます。
大学で学びたいこと、指導を受けたいテーマや教授が明確であること、また、自信がある得意分野がある人に向いています。面接があるので、コミュニケーションをとることが得意な人も向いているでしょう。
これらの多くの大学・学部では、学力試験がありません。志望理由や学習計画、小論文、面接など、大学に合格・入学後の意欲や、大学が掲げるアドミッション・ポリシーとの適性が重要な評価基準となります。
出願書類などやらなければならないことが多いのが難点と言えますが、しっかり早期に対策をすれば大丈夫です。
もちろん、1校あたりの受験人数の制限も、学校長の推薦も必要ありません。どんな学力帯の高校に在籍していても、早期から努力すれば、現在の学力以上の大学に合格する可能性も十分あります。
そして、大学入学後の留学、そして就職試験や国内・海外大学院との相性もよいと言えます。
■偏差値40台でもGMARCHを目指せる
次に、「実績評価型」は、学力試験を課す一般選抜に強い人が合格しやすい大学を示しています。
「実績評価型」は、学習実績(大学入学共通テスト)や、資格・検定、海外経験などで、これまでの成果を評価する入試で、東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学など旧七帝大を筆頭に、多くの国公立大学で実施されています(ただ、地方からは共通テストの負担が大きすぎるといった声があるのも事実で、かつて案として持ち上がった「基礎学力テスト」復活を望む声もあります)。
これら国公立大学で行われている入試の多くは、「学校推薦型選抜」と言われ、校長からの推薦が必要であり、評定平均や、1校あたりからの出願に制限があります。どちらかと言えば、一般選抜が得意なトップ校の生徒向けの入試と言えるでしょう。トップ校以外の生徒は、なかなか大逆転合格はしにくいと言えるかもしれません。
縦軸は「指導難度」です。
上に行けば行くほど合格が難しい、指導も難しいことをあらわしています。
偏差値40台の受験生が、総合型選抜でGMARCHなどに合格するにはある条件が必要です。それは、表中の「将来性評価型」の大学をめざすことにほかなりません。
この3つのグループが存在することを知ることが、総合型選抜で合格する上でとても大切なポイントなのです。もちろん、表中の大学がすべてではありません(すべての大学を表中に示しているわけではありません)。
自分が受けたい大学が、どの「型」の方式なのか? もしくはカチッと当てはまらなくても、どの「型」に近い選抜方式なのかを見極めることで、合格にグッと近づくでしょう。
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西田 浩史(にしだ・ひろふみ)
追手門学院大学客員教授、学習塾業界誌『ルートマップマガジン』編集長
大学入試、とくに総合型選抜に関する研究と報道に長年取り組み、全国5000を超える学習塾、2万人超の教育関係者への独自取材を通して、日本の入試制度の変化と現場のリアルを数値化して記録してきた。大学関係者との人的ネットワークを活かし、一般には出回らない総合型選抜の内部資料・運用実態を分析。
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(追手門学院大学客員教授、学習塾業界誌『ルートマップマガジン』編集長 西田 浩史)

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