※本稿は、藤本宏人『神社ご利益1万倍の参り方』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
■「鳥居」はくぐるだけでお祓いになる
実践 鳥居から境内へ――神域での歩き方
本稿では、お参りについて、神社の入り口から、順番にお伝えしていきますので、神社に向かう前に読んで、イメージしておくと、より効果的です。
世界中で、「日本のシンボルマーク」ともなっているのが「鳥居」です。デザインとしても素敵なので、神社そのものを表すアイコンともなっていますが、鳥居は、「ここからは、神域です」ということを示すだけでなく、この「ゲートをくぐる」ことによって、「罪や穢れ」が祓われるという「呪術」のためにも、設置されているのです。
なので、神社に入るときは、混雑していても必ず、鳥居をくぐるようにしてください。
鳥居の前に立ったら、まずは「深呼吸」をして、自分の意識を、これから始まるお参りにしっかり向けてください。
心と体が落ち着いたら、鳥居をくぐる前に、「小さく腰を曲げる」という動作をします。これは「小揖(しょうゆう)」という作法です。背中をまっすぐに保ち、腰を十五度程度曲げるだけです。視線と頭を下げずに、3メートルほど先の地面を見るようにすると、美しい「小揖」となります。
たまに、鳥居の前で、「全力のおじぎ」をしている方がいらっしゃいますが、これは、気持ちとして尊いので、私としては嬉しいのですが、神社での作法としてはオススメできません。
■マナーとしては「控えめなおじぎ」が正解
なぜかというと、神社は、神様が、この国にいる間の「別荘」のようなもので、「人間の家」をイメージして作られています。
そのため、玄関となる鳥居から、いきなり深々としたおじぎをすると、「玄関から、全力で土下座」するのと、同じ意味となってしまうのです。
もちろん、ルールでも規則でもないので、「気持ちを表す」ための「深いおじぎ」が、禁止されているわけではありません。
ただ、これから、神様の家の中心である「本殿」に向かうのに、その前から「全力のおじぎ」では、神様も驚いてしまうかもしれません。マナーとして、「美しい控えめなおじぎ」である小揖をするようにしてください。
■心身を清める「手水」の儀式
鳥居をくぐると、お水がためられ、柄杓などが置かれている施設があります。
こちらは「ちょうずや」とか「てみずや」と呼ばれるもので、ここでは、神社という聖域に入るための「儀式」を行います。
神社が、その場所にあるのは、その地にやってきた「最初の人間たち」が、そこを拠点として開発を行った場所だから、というのが一つの理由です。それは「人間が生きるために必要な、飲める水が湧いている」という条件に合致しています。
その点からも、神社にとって「きれいな水」は、とても重要な意味を持っています。
これから、神社の奥に進むにあたって、その水を使って、手と口を洗うのが、この「手水」という儀式です。
現代の作法としては、「柄杓」を利用したものが推奨されています。
まず、右手で柄杓を取り、水を汲み、左手に流し、右手に流し、左手に水を受けて口に少しだけ含んで、口をすすぐ感覚で水を口の中で揺らします。その水は、口元を隠して手水舎の外に静かに出してから、左手にもう一度、水を流します。
柄杓の大きさにもよりますが、だいだいこれで汲んだ水を使い切りますから、水を汲みなおして、柄杓全体をきれいにし、柄杓を元の場所に戻してから、ハンカチで口と手に残った水を拭き取ります。
■「罪や穢れ」をリセット
これが、現代の神社で一般的な作法です。手水舎のところに、イラスト入りでやり方が示されているところもあるので、参考にしてみてください。
でも、こちらのお作法も、ルールや規則ではないので、「動作よりも大切なこと」があります。
それは「水の不思議なチカラを使って、自分の身を清める」という感覚です。
この「手水」の作法は、「禊」という儀式の簡易版として、全国で共通化したという由緒があります。
「禊」とは、伊邪那岐命が、神話の中で行った行為をもとに、人間版にアレンジされた儀式です。
人は、普通に生きているだけで、いろいろな「罪」や「穢れ」にまみれているという思想があります。
それらは、普段は目に見えず、大した影響もないのですが、日々の生活で、少しずつ増えていって、あるとき「許容範囲」を超えると、「悪いこと」や「病気」や「悪縁」という「目に見える結果」として現れると、昔の日本人は、捉えていたのです。
そのため、神社に行く目的には、願意を伝えるだけでなく、この「知らず知らずのうちに増えている、罪や穢れ」をリセットするということもあるのです。
■ご利益を万倍化するお参りに必要な手水
手水は、神社という「神様の別邸」に入るためのマナーであるとともに、神様と水の不思議なチカラをお借りして、「禊」を行うという意味もあることを意識して、実践してみてください。
この作法を行いつつ、「自分として、しっかり清めたい」というときは、何度か、この動作をくり返しても構いません。
手水舎が混雑しているときは、マナーとして一回だけにしていただきたいのですが、もし、余裕があるようでしたら、この「手水の作法」を何回かくり返してみてください。
手水に使われる水が湧き水や井戸水であることも珍しくないので、夏は冷たく、冬は温かく感じることもあり、しっかり取り組むことで「スッキリ、爽快」で最高な気分になることができます。
この「よい気分」が、これから始まる「ご利益を万倍化するお参り」には、とても大切なのです。
同行者がいるときは、交互に実践してください。一人は、手水の作法を行い、もう一人は、ハンカチを持って補助するのです。
お互いが「スッキリした状態」になってから、参道を進んでいきましょう。
なお、柄杓が置かれていない場合は、蛇口などから流れる水で直接、左手、右手、口の順にすすぎ、再度手を洗うとよいでしょう。
■ただの道ではない「参道」に隠された仕掛け
神社の参道には、「さまざまな仕掛け」がほどこされています。
敷き詰められている「砂利」や「石畳」は、雨のときでも歩きやすくするだけでなく、お祭りのときの動線や、お神輿が通ることも意識して、設計されています。
また、古代の神社は「朝廷の偉い人」がその地域におけるさまざまな事柄を取り決めたり、政治的な判断を下したりするために滞在する施設としての役割もあったため、「要人警護」のための設計がなされている場も多く残っています。
例えば、神社の周囲に「塀」が幾重にも巡らされていて、何度も門をくぐる構造になっていたり、池や川を使って「堀」を巡らして、中に入るためには「橋」を渡らなければならない構造になっていたりするのは、「防衛機能」を備えていたためなのです。
敵が攻めてきたら、門を閉じて、橋を閉鎖すれば、「要塞」として立派に機能したのです。また、歩くと大きな音がする「玉砂利」などは、警報ブザーのような役割もあるのです。
ご参道を歩きながら、昔の人々が、どのような想いと目的で、ご境内を整備していったのかに想いを馳せてみてください。
----------
藤本 宏人(ふじもと・ひろと)
日本良学代表、ご利益の専門家
神社に所属しない「高等神職階位・明階」保持者にして、35年以上、年間30カ所以上の神社・寺院、郷土史家への取材と奉賛を行う、日本の文化・歴史・精神を研究する「ご利益」の専門家。海外のVIP専用「神社マスター」として、個別セッションを年間80組以上実施。2017年にはアジア12カ国の起業家コンクールにて優秀企業賞を受賞。現在は、海外VIP顧客へ国内外で実施する個別セッションのほか、日本人を対象とした「国学の講義」と「参拝」をセットにした「ご利益1万倍シリーズ」を行う。
メルマガ『ご利益1万倍のこよみメール』は、初動で登録者数1000人を突破。さらに開催するイベントは、常に2時間で満席となる。「100年後に、世界中の人々が、日本というパワースポットで、祈りを捧げる状況となっていること」をミッションとして活動を展開している。
----------
(日本良学代表、ご利益の専門家 藤本 宏人)

![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 昼夜兼用立体 ハーブ&ユーカリの香り 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Q-T7qhTGL._SL500_.jpg)
![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 就寝立体タイプ 無香料 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51pV-1+GeGL._SL500_.jpg)







![NHKラジオ ラジオビジネス英語 2024年 9月号 [雑誌] (NHKテキスト)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Ku32P5LhL._SL500_.jpg)
