■ワースト500社の平均年収は447.7万円
プレジデントオンラインは、全上場企業の「平均年収ランキング(2025年度版)」を作成した。基にしたデータは直近の年次決算期における有価証券報告書(2024年10月期~2025年9月期)。データ抽出では、経済・金融データサービスの株式会社アイ・エヌ情報センターの協力を得た。
調査対象会社は、上場企業のうち単体の従業員数が10人未満の企業や、平均賃金の発表がない企業などを除いた3709社。このうちワースト500社に該当する企業の平均年収は447.8万円だった。
前年の434.2万円から13.6万円の増加となり、賃上げ自体は着実に進んでいることがうかがえるものの、日本人の平均年収である478万円(令和6年分 民間給与実態統計調査)を下回る結果となった。
トップ500社の平均年収(1025.4万円)と比較すると、500万円以上の差がある。また、前年から100万円以上の年収増を実現した企業はトップ500社の66社に対し、ワースト500社はわずか3社と格差が生じている。
■ワースト1位は岡山の会社
ワースト10社を見ると、首都圏以外に本社を置く企業が9社と地方企業が目立った。
ワースト1位の企業は、岡山市に本社を置くイタミアートだった。平均年収は291.3万円で、前年から25.5万円減少した。
イタミアートは1999年に創業、もともと地元の広告制作会社として事業を展開していたが、現在は「のぼり」を中心に販促物などを手掛けている。
業容拡大を見据え新卒採用などで組織を拡大し始めたのはここ10年ほどで、従業員の平均年齢は28.5歳と30歳を割り込む。今回の結果について、同社の管理本部担当者はこう話す。
「特にここ5年ほどは毎年20人前後を新卒採用しており、若い社員の構成比が高いこと、平均年齢が若いことから平均年収が低い構造になっている。また、拠点が岡山県にしかない、つまりあくまで地方水準の年収なことも影響している」
今後については「地元で活躍したいと考える学生は少なくない。転勤がなく、若手や女性が活躍している当社ならではの魅力を生かしつつ、休日の増加や毎年のベースアップなどに継続して取り組んでいく」とした。
■目立つ地方企業
イタミアートに加え、ワースト500の中で平均年収が300万円を割ったもう一つの企業がワースト2位のWOLVES HANDだ。関東・関西・沖縄エリアに動物病院を展開しており、トリミングサロンや獣医師向けのセミナーなども手掛ける。
WOLVES HANDの平均年収は、前年から38.4万円減少の299.4万円。ワースト1位のイタミアート同様に平均年齢が32.1歳と若いこともあるとはいえ、平均年収はそう低くない獣医師を抱える企業としては物足りなさを感じる。
3位は、前年調査でワースト1位だったトスネットがランクイン。平均年収は前年から34.9万円増え、302.1万円だった。
■店舗が516→230の「ライトオン」は12位
ワースト上位のうち、前年からの減少が目立ったのが12位のライトオンだ。62.4万円の減少で、平均年収は350.2万円となった。
1980年に東京・高円寺で創業した同社は、1985年につくば市でオープンした店舗の成功を機にロードサイドへ注力。「アメカジ」「ジーンズ」を打ち出しつつ着々と勢力圏を広げ、2000年代以降はショッピングモールへの出店も強化していった。
しかし、2007年をピークに近年の業績は芳しくない。売上高は最盛期の1000億円超から2025年8月期は300億円弱まで減少した。業績がピークアウトした後も拡大していた店舗数も同様に縮小傾向で、2015年の516店から、直近では230店舗と半減以上になっている。
小売・流通アナリストの中井彰人氏はライトオンの衰退についてこう語る。
「ライトオンはいわゆるジーンズカジュアルショップの生き残り組で、国内ジーンズメーカーからの預け在庫制度(返品あり)で在庫の負担を抑えながら大量出店してきた。一方、大量生産・大量廃棄、ロス分を粗利に乗せる価格設定で、ユニクロなど自社で製品を製造するSPA企業と比較するとコストパフォーマンスに劣る。
今後については、不採算店の閉鎖など再編を進めていること、ならびにワールド傘下となったことから再建も不可能ではないが「どんな店になるのかが良く見えない」のが懸念だという。
ライトオン同様、近年に大量閉店が話題となったヴィレッジヴァンガードコーポレーションは前年比47.7万円減の394.1万円で56位。2025年5月期は2期連続の最終赤字を計上した。今期以降、店舗網を約3割にあたる81店舗の閉店を検討していると発表し、話題を呼んだ。
■小売り業が121社ランクイン
ワースト500社のうち、前年から最も平均年収をもっとも減らしたのがフジ(411位)だ。持株会社から事業会社への変更があり、227.9万円の減少で488.8万円となった。
同社は広島市に本社を構え(本店所在地は松山市)、中四国地方で最大手のスーパーチェーンを手掛ける。2023年2月期にマックスバリュ西日本を経営統合、翌2024年にフジ・リテイリングとともに吸収合併している。マックスバリュ西日本の平均年収は540.6万円(2021年2月期)で、フジの平均年収が大きく減少した背景には、この吸収合併があるとみられる。
「吸収合併とはいえ、実質的な支配権はマックスバリュにある。もともとフジが拠点にしているのは四国で、勢力圏を拡大しようにも本州は競合が多いため、マックスバリュ・イオンの力を借りてどう戦っていくかが今後のポイントだろう」(中井氏)
フジを含め、小売業はワースト500に121社がランクインしており、10社だったトップ500社とは対照的だ。
そんな中で気を吐いたのが、402位のマルヨシセンターだ。ワースト500社のうち、3社しかない前年比で平均年収が100万円以上増加した企業の一つである。平均年収は103.3万円増えて、488.3万円となった。
中井氏は「小売業界、特にスーパー業界は労働分配率が低い。価格転嫁の難しさに加え、高熱費や人件費の高騰が追い打ちをかける形で、今後は地場スーパーの淘汰が進んでいくのではないか」と分析する。
■賃上げでも広がる格差
小売の他、ワースト500社とトップ500社を比較したときに顕著な差がみられたのがサービス業だ。ワースト500では145社がランクインした一方、トップ500では39社にとどまった。ワースト10社のうち6社を占めており、ワースト500に名を連ねたサービス業の平均年収は439.4万円で小売業より低い。
業界格差でいえば、ワースト500にランクインしなかったのが「海運業」「空運業」「鉱業」「証券、商品先物取引業」「石油・石炭製品」「保険業」だった。
年収が400万円を下回ったのは68社。前回の103社から7割程度まで減少した。
(プレジデントオンライン編集部 図版作成=大橋昭一)

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