※本稿は、新井直之『なぜかいつも上手くいく人の休みの使い方』(あさ出版)の一部を再編集したものです。
■「早めの出社」ではなく「圧倒的に早く出社」
体の疲れが抜けにくい、休んでもすっきりしないという人は、朝の動き出しに解決のヒントがあるかもしれません。朝のスタートは、そのまま一日のパフォーマンスを左右するからです。
毎朝、時間ぎりぎりに出社していないでしょうか。疲れをとるためにもう少し寝ていたいと布団の中で粘り、結果として通勤ラッシュに巻き込まれ、時計を気にしながら職場に駆け込む。席に着くころには、精神的にも肉体的にもぐったりしてしまう。そんな朝の積み重ねは、疲労をためる原因になってしまいます。
準備不足のまま仕事に取りかかると焦りが生じ、ミスも増えます。これでは、朝の段階で体力を使い果たしてしまい、肝心の仕事に集中できません。
1時間ほど早く出社して仕事の準備を整える人もいるでしょう。こうした姿勢は悪くありません。
そこで、一歩抜きん出る人は「早めに出社する」ではなく、「圧倒的に早く動き出す」ことを選びます。ときには朝4時に起床し、始発の電車で職場に向かう。
■静かな時間で集中しやすく、段取りが完璧に
誰もいないオフィスで仕事を始めると、静かな時間の中で集中でき、段取りも完璧につけられます。通勤ラッシュを避けられるだけでなく、同僚が出社してくる頃には、すでにその日の仕事の半分が終わっている。時間的にも精神的にも余裕が生まれ、急な仕事にも落ち着いて対応できるのです。
「そんなに早起きしたら疲れるのでは」と、思う人もいるでしょう。しかし、実際に試してみると、むしろその逆です。朝を制することで、一日の流れを自分でつくれる感覚が得られます。
私自身も、予定が立て込みすぎて仕事が遅れがちなときには、あえて早朝から動き出します。前倒しすることで、再び自分のペースを取り戻せるのです。
重要なのは、「動き出しの主導権を自分で握ること」です。ぎりぎりまで寝て慌てて出社するのではなく、自分から一日を始める。その意識が、仕事の精度にも心の余裕にもつながっていきます。
早く起きて行動を始めることは、時間を増やすという意味だけではありません。疲れをとるために布団にとどまるよりも、早朝の静けさの中で動き出すほうが、心身のバランスが整い一日が軽くなる。そうした感覚を知っている人ほど、朝を大切にしています。
■時間を区切りすぎると「想定外」に弱くなる
多くの人は、「時間を管理する」ことに一生懸命なようです。仕事とプライベートをきっちり分け、休みの日には「仕事を忘れる」と決める。あるいは、スケジュール帳に予定をびっしり書き込み、分単位で動こうとする。ただ、時間を区切りすぎると、予定通りに進まないだけで焦りやストレスを感じ、むしろ心を疲弊させてしまいます。
私が見てきた成功者と呼ばれる人たちは、時間を「流れでとらえる」感覚を持っているようです。
「この時間は仕事」
「この時間は休み」
と厳密に線を引かず、仕事と休みを共存させています。
たとえば、午前中に重要な会議を終えたら、その足で静かなカフェに立ち寄り、少しだけ頭を整理する。休むことと働くことを切り離さず、ひとつの流れとして扱っているのです。
この「流れの感覚」を持つ人はとても柔軟です。予定が変わっても動揺せず、状況に合わせてペースを調整できるからです。
逆に、時間を厳密に区切って管理する人は、想定外の出来事に弱い。スケジュールが崩れるたびに焦り、気持ちの切り替えができず、結果として、「時間を支配する人」ではなく、「時間に支配される人」になってしまいます。
■成果を出す人は「休みの予定」を入れている
この「流れの発想」を身につけるためには、自分の一日のリズムを知ることが大切です。
朝に思考が冴える人は午前を仕事の中心に据え、午後は整理や調整に使う。夜型の人は、午前を準備の時間にする。自分の流れを意識すると、集中力やエネルギーを無理なく使えます。
時間を「流れ」でとらえることで、人生は整います。
「休むときは計画的に」というのは、仕事のパフォーマンスを上げるための鉄則です。成果を出す人は、相手との予定よりも先に「この時間は休む」と決めてスケジュール帳に書き込みます。休みを計画的に取ることが、仕事の質を高める秘訣だと理解しているからです。
一方で、スケジュール帳に「14時 Aさんと打ち合わせ」「19時 職場の親睦会」といった相手との予定だけを書き込む人もいます。
こうした人は「この時間、空いている?」と聞かれると、つい予定を入れてしまい、一人で集中する時間やリフレッシュの時間が圧迫されてしまいます。また、自分の仕事の予定まで書き込むタイプの人でも、スケジュール帳の余白を不安に感じて、予定を詰め込みすぎてしまうことがあります。
その結果、休みが後回しになり、パフォーマンスを落としてしまいます。
■「絶対に人と会わない日」を決めるのも効果的
人間の集中力がもっとも高く保てるのは、50~90分ほどだといわれています。4~5時間と作業を続ければ、どうしても質が落ちてしまいます。だからこそ、一日の中に小休止レベルの休憩を、あらかじめ書き込んでおく必要があります。
スケジュール帳に「休み」を入れておくことで、「ここまでは仕事を進めよう」と客観的に予定をコントロールでき、過労によるパフォーマンス低下を未然に防ぐことができるのです。
さらに、週単位・月単位でも定期的な休みを書き込む人もいます。たとえば「水曜日は絶対に人と会わない」と決めて、丸一日アポイントを入れずに一人で作業に集中する人や、連続したアポイントを避け、必ずその合間に休憩を挟むよう秘書に指示する人もいます。
また、表立って「休む」と書きにくい場合は、共有スケジューラーの書き方を工夫することも有効です。旅行を「出張」、休憩や休日を「準備」と記入するなどして、余計な詮索を避けつつ堂々と休むのです。
スケジュール帳を使って休みを「可視化」すれば、仕事と休みのバランスが取りやすくなります。自分がもっとも高いパフォーマンスを発揮できるように予定を調整する――スケジュール帳はそのためにこそあるのです。
■休憩の合図は「タスクの完了」
仕事をしているとき、そのときの気分で、ちょっとした休憩をとっていませんか。
実は、気分で休む習慣が身についてしまうと、短い休憩を繰り返しても疲れが抜けず、かえって仕事のリズムを崩してしまうことにもなりかねません。だからこそ、どのタイミングで休むかを決めることが重要なのです。
もしかしたら、「90分働いたら10分休む」というような方法を、とっている人もいるかもしれません。一概に悪いともいえませんが、集中力が高まっているときでも作業を中断してしまうリスクがあるのは確かです。
実は、成果を出す人は、休み方を「気分」では決めません。「もう少しがんばろう」「この辺でやめよう」と感覚にまかせるのではなく、「ここまで仕事を終えたら一度休む」と明確に意識しています。
たとえば、「資料を一通り仕上げたら」「このメールを送ったら」「この会議の準備が終わったら」というように、タスクの完了を休憩の合図にします。
そうすることによって、無理に「休もう」としなくても、リズムが自然に生まれ、その短い一連の動作がいわば切り替えの儀式になり、自然と次の集中力を支える「間」になるのです。
■「どこで止まり、どこで動くか」決めておく
達成感を伴って気持ちよく休めるだけでなく、作業の区切りごとに頭を整理できるため、次に取りかかるときの立ち上がりも早くなります。
この発想は、タスク管理にも役立ちます。
休憩を明確にすることで仕事全体の見通しが立ちやすくなり、今日どこまで進めるかを具体的にイメージできるようになるからです。結果として焦ることが減り、安定して集中できるようになります。
反対に、気分まかせで休むと作業が曖昧になり、終わらせた感覚が得にくくなります。これは小さな違いのようでいて、生産性に大きく影響します。
流れを保ちながら、次の動きを整えるためにも、気分にまかせるのではなく、自分で「どこで止まり、どこで動くか」を決める必要があります。
自分のリズムを理解し、区切りの取り方をコントロールできるようになると、ムダな疲れは減り、仕事全体が整っていきます。気分の波に左右されず、自分の意思で流れを整える。休憩を戦略的に設計できる人ほど、長く安定して成果を出し続けていけるのです。
----------
新井 直之(あらい・なおゆき)
執事、日本バトラー&コンシェルジュ代表取締役
明治大学 政治経済学部 卒業後、米国企業日本法人勤務を経て、日本バトラー&コンシェルジュを創業。自ら執事として大富豪・超富裕層など、国内外のVIPのお客様を担当する傍ら、企業創業家・資産家向け顧問サービス、企業向けにホスピタリティ・おもてなし・富裕層ビジネスに関する講演、研修を行なっている。著書にベストセラーとなった『執事だけが知っている世界の大富豪53のお金の哲学』(幻冬舎)、『執事のダンドリ手帳』(クロスメディア・パブリッシング)、『執事が教える至高のおもてなし』(きずな出版)など著作多数。著書は世界各国でも翻訳出版され、著者累計発行部数は50万部を超える。
----------
(執事、日本バトラー&コンシェルジュ代表取締役 新井 直之)

![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 昼夜兼用立体 ハーブ&ユーカリの香り 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Q-T7qhTGL._SL500_.jpg)
![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 就寝立体タイプ 無香料 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51pV-1+GeGL._SL500_.jpg)







![NHKラジオ ラジオビジネス英語 2024年 9月号 [雑誌] (NHKテキスト)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Ku32P5LhL._SL500_.jpg)
