※本稿は、牧田善二『すごく使える栄養学テクニック』(日本実業出版)の一部を再編集したものです。
■同じ量なら、食事回数を増やせば太りにくい
あなたは1日何度食事をしていますか?
1日3食決まった時間に食べている人もいれば、忙しい朝は食事を抜いて、そのぶん時間がある夜に食べようと考える人もいるでしょう。太りたくないと思い、食事量や食事の回数を減らしている人もいるかもしれません。
太る原因は、油っぽいものでもカロリーが高いものでもありません。糖質をたくさん摂るからです。
糖質をたくさん摂った結果、血液中にブドウ糖があふれ、グリコーゲンとして筋肉や肝臓に貯蔵できずに余ったものが、中性脂肪として蓄えられる。これが肥満のメカニズムです。
なので、血液中のブドウ糖濃度がなるべく上がらない食べ方をすれば、太りにくくなります。
もちろん、糖質自体をあまり摂らないようにするのが一番ですが、糖質を摂るならば「数回に分けて」がおすすめです。
少し極端な例で説明しましょう。1日分の食料として、5個のドーナツが与えられたとしましょう。
このとき、1日1回まとめて5個食べても、1日5回に分けて1個ずつ食べても、1日の摂取カロリーは、どちらも1250キロカロリーです。糖質の摂取量も、1日125グラムと同じです。
■同じ食事内容なら、数回に分ける
しかし、血糖値の上がり方は違ってきます。
まとめて125グラムの糖質を摂れば、血液中にブドウ糖が急激にあふれ、血糖値が上がります。これは、太るだけでなく、その後の低血糖も招く非常に体に悪い食べ方です。
一方で、1個ずつであれば、血糖値の上がり方も比較的穏やかになります。つまり、同じ食事内容なら、数回に分けたほうが健康のために良いのです。
もっとも、この例は、あくまでわかりやすく説明するためのものであり、ドーナツを食べないに越したことはありません。
賢い食事方法としては、野菜もしっかり摂れるバランスの良い食事内容を決めておき、それを1日の中で回数多く分けて食べるというものです。せめて、1日3食に分けましょう。
もちろん、回数を増やしたら、食べる絶対量が増えてしまうのでは意味がありません。
そうした意味からも、普段から食事内容を記録するクセをつけると良いでしょう。スマホで写真に撮るだけでも自分の食事量を把握しやすくなります。
■「○○だけダイエット」は医学的に絶対NG
「○○だけダイエット」をしたことがありますか?
テレビ番組や雑誌などでは絶えずダイエット特集が組まれており、数年に1度くらい「○○だけダイエット」がブームになります。
これまでも、「水だけ」「リンゴだけ」「バナナだけ」など、その食材だけを数日間食べ続けたり、1日の食事のうちの1食ぶんをその食材で置き換えたりする減量方法が数多く提唱されてきました。
「難しいことを考えずに、とにかく○○だけ食べていれば良い」という方法は、忙しい現代人のニーズに合っているのでしょう。でも、医学的には絶対にNGです。
こうした方法を試して、たしかに体重が落ちた人もいるかもしれません。しかし、その食べ物にダイエット効果があったためではありません。その食材に飽きて、たくさんは食べられないことが多いためです。
それに何より、こうした方法は、摂取できる食材の栄養バランスを著しく損ないます。太っているのは健康に良くありませんが、「○○だけダイエット」で減量しようと考えるのは、さらに悪い結果をもたらします。
■バランス良く食べながら糖質を減らす
もし、「○○だけダイエット」で減量できた経験があるなら、それはアンラッキーなことだと思いましょう。
間違った成功体験があるために、「太ったら、また○○だけを食べてダイエットをすれば良い」と繰り返してしまう可能性があるからです。「○○だけダイエット」を繰り返していれば、それだけ摂取できる栄養素が偏り、健康を害していきます。
私たちが食べたものはブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸などに分解され、小腸から血液中に吸収されます。その過程でも、あるいは分解・吸収されてから活用されるときも、ほかの栄養素の助けを必要とします。
たとえば、ブドウ糖をエネルギーとして使うために、ビタミンB群が働くなど、それぞれの栄養素が補い合う役割を担っています。
だから、健康を維持するためにはいろいろな栄養素が必須なのです。「○○だけダイエット」では栄養バランスが崩れてしまい、どんどん健康を損ないます。健康になりたくて始めたことで健康を損なうのは、本末転倒ですよね。
何度も伝えている通り、ダイエットの成功のカギは「いかに糖質を抑えられるか」です。バランス良く食べながら糖質を減らしていくことが大切です。
■「食後すぐのスクワット」で太りにくくなる
健康を維持する大切な要素である「食事」「睡眠」「運動」は独立しているようですが、じつは強くつながっています。
たとえば、不眠に悩む人には、どんな食事をいつ摂るか、食事後にどのくらいの時間がたってからベッドに向かうかなど、睡眠の質を改善するために食事へのアドバイスも多くなされます。
反対に、睡眠や運動が、食事に影響を及ぼすともいえます。そこで私がおすすめするのは「食後すぐのスクワット」です。スクワットをおすすめするのは、道具が不要で、その場ですぐに始められるからです。
同じ内容の夕食であっても、食後すぐに寝てしまえば、そのエネルギーが消費されずに太りやすくなります。でも、数時間活動していれば、エネルギーもそれなりに使われます。
あるいは、同じ内容のランチを摂っても、そのままデスクの前に座り込めば血糖値が上がります。一方で、食後すぐに運動すると、血糖値の上昇が抑えられることがわかっています。
とくに、米飯やラーメン、蕎麦などの炭水化物を食べたとき、甘いお菓子を食べたときには、「即、運動」が効果的です。
糖質を摂ると、ほどなく血糖値が上がり始めます。そのスピードは思いのほか速く、最初のひと口から15分もすると上がり始めます。
■「12秒スクワット」×10回で十分
繰り返しますが、運動といっても、たいそうなことをする必要はありません。
15分ほど早足で歩くとか、スクワットをするといったことで十分です。
ランチで外食したなら、会社や家まで戻る道を遠回りして歩くのも良いでしょう。
スクワットなら、どこでもできますね。ただし、スクワットは簡単な運動ではありますが、膝がつま先より前に出ないようにする、呼吸を止めない、最初から無理をしないなどの基本を守らないと故障の元となります。
おすすめは、6秒かけて腰を落とし、6秒かけて元に戻す「12秒スクワット」です。これを10回もやれば、15分歩くより高い効果が期待できます。単純計算すれば、10回のスクワットは2分で終わります。
まずは「食事が終わったら立ち上がって、10回のスクワット」を意識してやってみてください。1日3セットやるだけでも、あなたの体は内側から確実に変わってくれます。
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牧田 善二(まきた・ぜんじ)
AGE牧田クリニック院長
1979年、北海道大学医学部卒業。
2003年より、糖尿病をはじめとする生活習慣病、肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開業。世界アンチエイジング学会に所属し、エイジングケアやダイエットの分野でも活躍、これまでに延べ20万人以上の患者を診ている。
著書に『医者が教える食事術 最強の教科書』(ダイヤモンド社)、『糖質オフのやせる作おき』(新星出版社)、『糖尿病専門医にまかせなさい』(文春文庫)、『日本人の9割が誤解している糖質制限』(ベスト新書)、『人間ドックの9割は間違い』(幻冬舎新書)他、多数。 雑誌、テレビにも出演多数。
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(AGE牧田クリニック院長 牧田 善二)

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