※本稿は、竹野潤『離職率ゼロ!部下が辞めない1on1ミーティング!』(自由国民社)の一部を再編集したものです。
■ゴールのない会議が部下の集中力を奪う
みなさんの中にも、終了予定時刻を過ぎてもなかなか終わらないダラダラした会議に出席した経験がある方は多いのではないでしょうか。
もっとも、Zoomなどを使った会議では、設定した時間が来ると接続が切れてしまうため、リモート会議が増えてからは終了時間に対する意識は少し上がってきたように感じます。しかし、集合形式のリアル会議では、終了時間を厳守する会議は、まだまだ少ないのではないでしょうか。
いつ終わるのかが分からない会議は、ゴールのないマラソンのようなものです。集中力のペース配分ができないので、議論も雑になりがちです。
私のチームでは週1回の定例会議を開催していますが、会議時間は「1時間以内」と厳格に決めて運営しています。早い時は30分で終わることがある一方、1時間経過してもすべての議題が終わらない場合は、議論の途中でも終了します。残った議題はメールで共有するか、急ぎでなければ翌週に持ち越します。
また、会議のペースが遅そうであれば、私が自ら「ヤバい、あと10分しかない」などとあおることもあります。それを聞いた部下たちの間には、絶対に時間内に終わらせないといけないという緊張が走り、発言者もできるだけ要点を絞った分かりやすい発言を心掛けるようになります。
「あと何分です」と声をかける、会議の中でのタイムキーパー役を置くのも良いかもしれません。
■部下のスタンスが変わる「1時間厳守ルール」
要点を絞った説明が苦手な人や、話が脇道にそれがちな人など、どこの組織にも会議で時間を浪費する部下はいます。1時間では終わらなさそうだと思ったら「今日は議題が多いです。発表者はできるだけ簡潔に要点を絞った発言を心掛けてください」と会議の冒頭で釘を刺しておきます。
そうすると、「自分の責任で会議が途中で終わってしまったらメンバーに申し訳ない」という意識が芽生え、発表内容を工夫するようになります。
この“会議1時間厳守ルール”が徹底されてくるようになると、会議に臨む部下のスタンスに少しずつ変化が現れます。私のチームでは、週1回の定例会議において、現在発生している未解決事案の確認をします。
今までは部下が案件の内容を把握していないケースが多く、会議の中で「ああでもない、こうでもない」と議論しているうちに時間が経過するケースが多くありましたが、“会議1時間厳守ルール”の浸透で、部下が内容を把握して会議に出席するようになり、随分と時間を短縮できるようになりました。
■「○月○日までに処理します」と宣言
また、未解決事案の期日も、具体的な期日を指示するようにしています。「今月中に処理します」ではなく、「○月○日までに処理します」と部下自身に期日を宣言させて、次回の会議ではその結果を確認する、という運営をしています。そうすることで、会議の中で議論する時間が削減できるだけでなく、未解決事案の処理スピードも上がります。
私のチームでは、最近、リアル会議にZoomの画面共有を使った方法を取り入れています。
リアル会議でも、Zoomの画面共有機能を使えば、PC操作するのは発表者のみで、その場にいる全員が同じ画面を見て時間差なく議論できるので、かなりの時間短縮が図れます。
会議の時間に厳格なルールを設けて、部下の緊張感が途切れない、中身の濃い会議をつくり上げてください。
■「デッドライン」より先に「着手ライン」を聞く
仕事にはすべて「納期」があります。マネジャーのみなさんは、部下が作る報告書や提案書の内容をチェックして仕上げるだけの時間を確保しておく必要があるので、ある程度“サバ”を読んで部下に納期設定している方も多いと思います。
『巧遅拙速』は、私が心掛けている仕事スタイルの一つです。「多少の出来は悪くても、迅速である方が良い」という意味です。
私も若い頃は、納期ギリギリに提出することが多く、上司からよく叱られていました。“仕事ができる社員は相手に時間を与える、仕事ができない社員は自分に時間を与える”。これは私の元上司から教わった心得で、大切にしている言葉です。
お客さまへの提案書など、ある程度仕上げるのに時間がかかるものを、部下が納期ギリギリに出してきて焦ったという経験がある方も多いと思います。部下の経験値が低い、指示が曖昧、作成途中でのチェックを怠った、など様々な要因があるのですが、一番の原因は「着手が遅い」ことです。
部下も様々な自分の仕事を抱えているので、マネジャーから指示された提案書の作成は“プラスα”の仕事のはずです。ついつい着手が後回しになってしまい、夏休みの宿題のように納期ギリギリに着手し、完成物のクオリティが低くなってしまうというパターンです。
■締切設定後に上司が部下にする質問
私がやっていることは、デッドラインならぬ“着手ライン”の設定です。部下の納期であるデッドラインを設定することは当然なのですが、いくらデッドラインを意識させても、部下が着手しなければ意味がありません。これを防ぐために「着手ライン」を設定するのです。
例えば、提案書提出のデッドラインを2週間後に設定したとします。それと同時に「いつまでに着手できる?」と部下に聞きます。部下が答えた着手日が遅いと感じたら「それで間に合う?」と聞き返してください。
それを聞いた部下は「そうか、この日に着手していては、提案書が十分に仕上がらないとマネジャーは考えているのか」というメッセージを感じ取り、着手ラインを考え直します。「大丈夫です」と答えた時は、「わかった」と思い切って任せるようにしてください。「大丈夫です」と答えたことで、部下にはデッドラインまでに提案書を仕上げる責任感が芽生えているはずだからです。
人間は、もともと面倒くさがりな生き物で、手間のかかる仕事はついつい後回しにする習性があります。
■「着手ライン」を設定すれば後回しが消える
すると今度はその動きを続ける方が合理的だと判断します。だから、嫌な仕事でも、いったん始めれば集中して続けられるのです。
「着手すれば、その仕事は半分終わったも同然」と言われるゆえんです。
私はランニングを趣味にしているのですが、夏場はともかく、寒い冬場は外に出る勇気が出ず、心がくじけてしまうことがあります。
そんな時は「ジャージに着替えたらこっちのものだ」と思い、ジャージに着替えることを着手ラインに設定します。私は今までジャージに着替えた後「やっぱ寒いから今日はやめとこ」とジャージを脱いで、ランニングを断念したことは一度もありません。
あなたも、この「着手ライン」を是非意識してみてください。あなたが着手ラインを設定しさえすれば、部下は必ずデッドラインまでに仕事を仕上げてきます。そして、部下が作る完成物のクオリティも必ず上がるはずです。
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竹野 潤(たけの・じゅん)
人材育成コンサルタント
三井住友海上火災保険株式会社 三重支店部長。日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー。
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(人材育成コンサルタント 竹野 潤)

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