▼第1位 焼酎でもウイスキーでもない…医師「血糖値を下げ強い抗酸化作用のあるおすすめの"お酒の種類"」
▼第2位 リンゴでもバナナでもない…2カ月で30kg減量した男が唯一積極的に食べた「スーパーで買える果物」の名前
▼第3位 だから老後の健康寿命に差が出る…医師が明言する「がんを寄せつけない人」が食べない食材・飲まない飲み物
がんにならないためには、どんなことに気を付ければいいのか。大阪公立大学病院がんセンター長の川口知哉教授は「塩分や糖分の多い食品を過度に摂取すると、大腸がんや胃がんのリスクが高まる。いまから食事を工夫することが大切だ」という――。(第1回)
※本稿は、川口知哉『「がん活」のすすめ 科学と名言でつくる「がんを寄せつけない習慣」』(ブルーバックス)の一部を再編集したものです
■がんを防ぐ「食のパターン」
私たちは毎日の食事によって体をつくり、また、心を養っている。何を食べるか、どのように食べるかは、人生の質を決定するほど大切なことである。食べることは習慣であり、文化であり、また、健康の基盤である。
そして、がんを含む多くの病気は、日々の食生活と深く関わっている。ここで言う「食事」とは、単発の一皿ではなく、何年にもわたって繰り返される「食のパターン」の総和である。
単一の食品というより、総摂取量・組み合わせ・調理法・食べる速度やタイミングまでが重なり合って、内臓脂肪、ホルモン、腸内細菌、炎症、酸化ストレスに変化を与えていく可能性がある。その微差の蓄積が、将来のがんリスクの有意な差となって現れる。「食事」こそ、「がん活」で忘れてはならない実践項目だ。
食事を薬とし、薬を食事とせよ。
――ヒポクラテス
古代ギリシャの医師ヒポクラテスは「食事こそ薬である」と説いたが、この考えは2500年を経た現代でも色あせていない。実際、最新の科学は、私たちが食べるものが、体の働きや病気のなりやすさに深く関わっていることを示しつつある。
食べたものは単にエネルギー源になるだけでなく、肝臓や筋肉、免疫細胞などにさまざまなシグナルを送り、遺伝子の働き方に影響を及ぼすことがわかってきた。さらに腸内細菌が食べ物を分解してつくる短鎖脂肪酸などの物質は、全身の炎症や代謝を微妙に調整していると考えられる。
こうしてみると食べることとは、単なる栄養摂取ではなく、代謝や免疫を通して自分の体と静かに対話している行為と捉えることもできるだろう。
■WHOが認めた“加工肉のリスク”
がんリスクを高める食事
①加工肉と赤肉
国際的ながん研究機関である世界がん研究基金(WCRF)と米国がん研究協会(AICR)は、加工肉や赤肉の食べすぎが大腸がんのリスクを確実に高めると報告している。とくにハムやソーセージなどの加工肉を一日50グラム食べるごとに、大腸がんの危険が約18%高まることが示されている。
WHOの国際がん研究機関(IARC)も、2015年に加工肉を「ヒトに対して発がん性がある(グループ1)」に分類した。赤肉(牛・豚・羊)も「ヒトに対しておそらく発がん性がある(グループ2A)」とされており、高温で焼く・揚げるなどの調理で発生する有害物質が、その原因の一つと考えられている。
そのしくみも、徐々にわかってきた。赤肉に含まれる鉄分は体内で酸化を起こし、腸の粘膜にじわじわとダメージを与える。また、加工肉の保存料に使われる亜硝酸塩は、体内でニトロソアミンという発がん性の物質に変化することがある。
さらに肉を直火で焼いたり、カリカリになるまで揚げたりすると、DNAを傷つける化学物質ができやすくなり、細胞の突然変異の引き金となる危険性がある。
■塩分過多が「胃がん」を招く
がんリスクを高める食事
②塩分
食事の中で、がんのリスクと深くかかわるもう一つの要素が「塩分」である。塩は人類の歴史において欠かせない保存料であり、味覚の基本でもあるが、過剰な摂取は健康にさまざまな影響を及ぼすことが明らかになってきた。
とくに日本には、漬物、干物、塩鮭、塩辛などの「塩蔵食品」を多く食べる文化があり、その伝統的な食習慣が胃がんの多発に関係していることが、多くの研究で指摘されている。
日本のJPHC研究では、食塩摂取量が多い男性ほど、胃がんの発症リスクが高いことが示された。とくに、塩蔵魚や漬物、魚卵などを頻繁に食べる人では、最も摂取量の少ない群と比べておよそ2倍のリスクが認められている。
同様の傾向は欧米・アジアを含む複数の疫学研究でも確認されており、いくつかの前向き研究を統合したメタ解析では、高塩群では低塩群に比べて胃がんリスクが約1.7倍に上昇するという結果も報告されている。
■塩分の摂りすぎがピロリ菌を定着させる
では、なぜ塩が胃がんに関係するのだろうか。
一つは、高濃度の塩が胃の粘膜を直接刺激して、慢性的な炎症を引き起こしやすくなることである。胃の上皮細胞はダメージを受けるたびに修復を繰り返しているが、こうした状態が長く続くと、細胞分裂の過程で遺伝子変異が生じるおそれがある。
もう一つは、塩分の高い環境はピロリ菌の定着や病原性に影響を与えると考えられることだ。ピロリ菌感染が持続すると、慢性胃炎や萎縮性胃炎が進行し、その過程が胃がん発症の土台となることが知られている。
さらに、塩蔵食品には保存の過程で亜硝酸塩などの発色剤が含まれることがあり、胃酸と反応して発がん性が疑われているN‐ニトロソ化合物を生成する危険性も指摘されている。
■「液体の糖分」には要注意
もちろん、塩は「悪」なだけではなく、生命維持に不可欠なミネラルなのだが、がん予防の観点からは、「塩分のとりすぎを避ける」ことは、確実にリスクを低下させる生活習慣の一つなのである。WCRF/AICRの報告でも、「塩分および塩蔵食品の摂取を最小限にすること」が、胃がん予防の確立した推奨項目として挙げられている。
ただし実践的には、「減塩しなくては」と構えすぎず、味覚を薄味に慣らすことが第一歩である。漬物や味噌汁を「もう一口減らす」「出汁や香辛料で旨味を補う」といった小さな工夫が、長い年月のうちには確かな差となる。食塩の量を意識して減らすことは、胃がんだけでなく、高血圧や脳卒中の予防にも直結する。
がんリスクを高める食事
③糖
塩分と並んで、近年注目されているのが「糖分」の問題である。WCRF/AICRには「糖分の多い飲料や高糖質の超加工食品の摂取は、体重増加と肥満を介して複数のがんリスクを高める」と明記されている。肥満は少なくとも13種類のがんと関連しており、糖分の過剰摂取は、その背景にあるおもな要因の一つと考えられる。
とくに清涼飲料水や加糖コーヒー飲料などの「液体の糖分」は、満腹感をもたらしにくく、総カロリー摂取を容易に増加させる。その結果、インスリン抵抗性が高まり、血中インスリンやIGF‐1(インスリン様成長因子)が上昇しやすくなる。
■果物の甘味で味覚をリセット
また、精製された白砂糖や白米、菓子パンなどの「高GI食品(血糖上昇指数の高い食品)」も注意が必要である。血糖とインスリンの急激な変動は、酸化ストレスや慢性炎症を助長する可能性があり、長期的に代謝バランスを崩すと考えられる。
疫学的にも、糖分の多い飲料を常習的に摂取する人は、肝がん・膵がん・子宮体がんなどのリスクが高いという報告が相次いでいる。もちろん、糖質そのものは生きるために必要なエネルギー源であり、すべてを排除すべきではない。問題は「過剰」と「精製」である。
果物や全粒穀物など、食物繊維を含む自然の糖質源は、血糖上昇を緩やかにし、むしろ代謝を安定させる。したがって、がん予防の観点からは、「砂糖を減らす」よりも、「自然な形の糖を選ぶ」ことが重要である。
甘い清涼飲料水やデザートを控え、果物の甘味で満足できるよう味覚を慣らしていくことが、具体的な第一歩となる。
(初公開日:2026年2月18日)
----------
川口 知哉(かわぐち・ともや)
大阪公立大学病院がんセンター長
1961年生まれ。大阪市出身。大阪公立大学大学院医学研究科呼吸器内科学教授。
----------
(大阪公立大学病院がんセンター長 川口 知哉)

![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 昼夜兼用立体 ハーブ&ユーカリの香り 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Q-T7qhTGL._SL500_.jpg)
![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 就寝立体タイプ 無香料 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51pV-1+GeGL._SL500_.jpg)







![NHKラジオ ラジオビジネス英語 2024年 9月号 [雑誌] (NHKテキスト)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Ku32P5LhL._SL500_.jpg)
