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求人CMの年間の放送回数が過去最多、アルバイトから“転職”が主役に
直近15年の求人情報サービスのCMオンエア状況を見ると(図表1)、リーマンショック直後の2009年度を底に以降は増加傾向となり、有効求人倍率がバブル期を上回った2018年度には26社41商品・サービスの計30097回が観測された。
注目は「エージェントやスカウト型の転職サービス」で2021年度から急増し、2022年度は求人CM全体の4割に達した。かつて求人CMといえばアルバイト関連が大きなウエートを占めていたが、人材の流動化を背景に“転職”に主役が移ったといえる。なかでも「ハイクラス」「ハイキャリア」「スカウト」のいずれかの言葉を用いたCMは、2022年度に9ブランドで計14531回と前年度の約2倍の放送回数、CM好感度は212.7P‰と約4倍に伸長した。なお2023年上半期(4ー9月度・集計)の放送回数は22899回と前年同期から2割ほど下回るも、引き続き高い水準を維持している。
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2023年上半期はビズリーチはじめ転職関連が上位 キャリアの見直しや転職はポジティブな選択肢へ
では生活者がどのようにCMを受容したかを示すCM好感度を見てみよう。2023年上半期(4ー9月度・集計)の求人CMのランキングでは正社員の転職を描く求人情報サービスのCMが上位に並んだ(図表2)。最も支持を得たのは吉谷彩子の「ビズリーチ!」のフレーズと「ハイクラス転職No.1」をコピーにCMを展開する『ビズリーチ』。当期間に最も支持を得たCMは「キャリアの健康診断」をキーワードにしたもので、自分の価値を測るためにビズリーチに登録するという周囲の声に驚く男性を通し、転職を考えていなくても求人サービスを利用するのが“当たり前”という状況を描いた。CMに好感を示したのは主に30代から50代で、ターゲット層にサービスを印象づけることに成功したといえよう。続く『Indeed』は父親役の國村隼が娘役の中条あやみと息子役の赤楚衛二にそれぞれ事業継承を打診するも、やりがいのある仕事に出会い転職を決めたと告白されるCMを展開。
そのほか転職をテーマとしたものでは、パーソルキャリアの2ブランドがトップ10入り。『デューダX』は「正解はない。大切なのは、自分で選ぶことだ。」というコピーのもと小栗旬が字幕翻訳者の戸田奈津子やプロバスケットボール選手の田臥勇太といった著名人のキャリアを語るCM、『デューダ』は若手会社員役の林遣都が転職を考える様子を通して「2人に1人が使っている」のナレーションとともに実績をアピールした。
CMの狙いはサービス認知からベネフィットへ。転職に関する気付きや共感が生まれるきっかけに
こうしたCMからはキャリアの見直しや、転職は当たり前でポジティブな選択肢だというメッセージが見て取れる。ブランドによって多少の差はあれど男女とも幅広い世代がCMを支持しており、モニターの中にはCMが“自らの市場価値について関心を抱くきっかけとなった”“仕事や生き方について考えた”といったコメントを寄せた人も見受けられる。各社が有名タレントの起用でメジャー感を演出し、同時に実績をアピールすることでサービスへの信頼が醸成され、社会全体の転職への意識変化にもつながっているのではないだろうか。
またアルバイト関連では、時給アップの交渉をテーマにしたCMが好評のディップ『バイトル』が自己最高スコアを記録。
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