[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/157447/4/157447-4-6b6683dcef8fde7cf0a3a05963b7ac7b-2824x886.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
株式会社OPQRST (本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:柳田育孝)は、医療系医療系学生・医療者向けの学習コンテンツを提供し、業務改善、効率的な自己研鑽支援等を行っています。当社は現在、千葉大学医学部附属病院と共同でAIで生成した臨床ビネットとダイアログの精度向上を目指して研究・開発に取り組んでいます。
この度、株式会社OPQRSTは、2025年6月27日(金)に国立京都国際会館で開催された、第7回日本メディカルAI学会学術集会にて、「診断名からの医師- 患者対話生成における比較研究:
直接生成と臨床ビネットを介した段階的生成の評価」の研究結果を当社取締役・千葉大学医学部附属病院総合診療科助教の横川大樹がポスター発表しました。本研究は共同研究締結前に千葉大学で実施された研究内容に基づいています。
研究の概要:
医学生や研修医の学びに使える「医師と患者の会話」をどう作ればよいかを考え、私は病名からそのまま会話を作る方法と、一度ストーリー(臨床ビネット)を挟んでから会話を作る方法の違いを比べました。直接作った方が速く、手軽に使えますが、ビネットを挟んだ方が診察の流れや検査の情報がしっかり入っていることがわかりました。教育や診断支援に応じて、使い分けができそうです。
研究の詳細:
研究の背景:
医学教育では医師と患者の対話から学ぶことが多くあります。しかし対話教材は限られています。対話文は作成に手間がかかるため、AIを活用した自動生成に注目しました。本研究では、医師-患者対話を生成する時、診断名だけから生成する方法「直接生成」と、診断名に加えて臨床ビネットをプロンプトに加え生成する方法「ビネット経由生成」を、量と質の観点で比較しました。
主な成果:
・生成速度:対話文の生成自体ではコストや時間の差はありませんが、「ビネット経由生成」はプロンプトに使用する臨床ビネットを生成する分のコストと時間が余計かかります。
・臨床情報の網羅性: 「ビネット経由生成」法では身体所見や検査結果の情報を含む割合が高く、より具体的で臨床的に充実した対話文が生成されました。
・機械的な類似度(コサイン類似度)は高値(平均0.967)で両者に差はありませんでしたが、医師による評価との相関は低く、人的評価と機械的評価の乖離が確認されました。
・総合的には、「ビネット経由生成」は高精度だがコスト高、DDは効率重視であるといえます。
展望:
教育現場や診療トレーニングにおいて、AIを活用した対話文の自動生成は有望です。臨床的な詳細を必要とする場面では「ビネット経由生成」が、迅速な教材作成には「直接生成」が有効と考えられます。企業プレスリリース詳細へ : https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000157447.htmlPR TIMESトップへ : https://prtimes.jp