チヨダウーテ株式会社(三重県四日市市、代表取締役社長:平田芳久、以下「チヨダウーテ」)の、廃石膏ボード由来のリサイクル石膏を100%使用した「チヨダサーキュラーせっこうボード」が、株式会社アーキテクト・ディベロッパー(東京都中央区、代表取締役社長:木本啓紀、以下「ADI」)の2025年着工予定の千葉県・神奈川県エリアの新築集合住宅で採用されました。本製品は、製造過程で再生可能エネルギーを100%活用し、実質カーボンニュートラルを達成しており、その環境性能が高く評価され、導入されました。


■背景:建設廃棄物とCO2排出の社会課題

国内では、石膏ボードが主要な内装建材として年間約400万トン出荷されており、今後その使用量とともに解体・改修時に発生する廃材の量も増加すると予測されています。国立環境研究所の推計によれば、十数年後には廃石膏ボードの排出量が生産量と並ぶ水準に達する見通しであり、最終処分場の逼迫や温室効果ガスの増加が社会的課題として顕在化しています。


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現在、石膏ボード原料に占める回収石膏の使用率は約10%にとどまり、新築工事由来の廃石膏ボードでは60~70%が再資源化されるものの、解体工事由来ではわずか6%程度しか再資源化されていません。こうした状況は、再資源化施設の不足や分別解体の難しさに起因し、資源循環の停滞と埋立依存を招いています。

こうした背景の中で、廃石膏ボードを100%原料とし、製造工程で再生可能エネルギーや木質バイオマスを活用することで実質カーボンニュートラルを達成した「チヨダサーキュラーせっこうボード」は、埋立廃棄物量とCO2排出量の双方を削減できる建材として注目を集めています。


■製品の特徴と導入効果

廃石膏由来100%リサイクル石膏ボード:
防火性・遮音性・施工性を従来品と同等に維持しつつ、カーボンニュートラル製造を実現
環境認証取得済み:
SuMPO EPD、エコマーク認証を取得。併せてグリーン電力を導入。LEED・CASBEE評価にも適合

グッドデザイン賞受賞:
2024年度グッドデザイン賞を受賞し、外観・機能の両面で第三者評価あり

CO2削減効果:
ADI試算によると、1棟あたり延床 557.79平方メートル 分を本製品に置換すると、施工フェーズで約8.8tのCO2削減が可能
※算定モデル物件に導入した場合
※J-CAT(V2.2)品名:石膏ボードt12.5(コード#5.2-31)との比較

循環サイクル完結:
解体時に使用済み廃石膏ボードをグループ会社である株式会社トクヤマ・チヨダジプサムで回収、結晶大型化により再生した石膏を活用し、チヨダウーテで製造した“チヨダサーキュラーせっこうボード”を、物件単位で使用することで資材循環を完結。
チヨダウーテは、持続可能な社会の実現を目指し、廃石膏ボードの水平リサイクルを推進することで、建築業界全体のサーキュラーエコノミー化を牽引してまいります。今後も、製品の改良や新たな技術開発を通じて、環境負荷の低減と資源循環型社会の実現に向けた取り組みを深化させていきます。

チヨダウーテは、グループ基本理念のVISIONに「私たちは完全リサイクル可能な世界で最も環境に優しい石膏ボードと建築ソリューションを提供します。」を掲げております。また、持続可能な社会の構築を経営の重点課題と位置づけ、独自の取り組みとして「CHIYODA VISION ZERO」を進めています。



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