「企業の人・組織・情報にまつわる非効率をなくす」をミッションに、散らばった人事・組織情報を統合し、IDライフサイクルに基づき各種SaaSのアカウントを統制する統合ID管理プラットフォーム「YESOD(https://yesod.co/)」を提供する株式会社イエソド(本社:東京都港区、代表取締役:竹内秀行、以下YESOD)は、従業員数300名以上の企業に勤務する情報システム・人事部門の担当者516名を対象に、「人・組織マスタ不在問題に関する実態調査」を2025年6月に実施しました。
近年、企業でSaaSの多層利用が進む中、ID管理やセキュリティ対策の複雑化が顕著になっており、社員・組織データの整備と統制が重要なテーマとなっています。
本調査は、このような業務環境において、企業で社員・組織データがどのように運用されているのか、またどのような課題が生じているのかを明らかにし、企業内における“唯一の統合情報源=SSOT(Single Source of Truth)”としての「人・組織マスタ」の重要性を検証することを目的に実施したものです。
調査概要- 調査対象:従業員数300名以上の企業の情報システム・DX部門、人事部門所属の方
- 調査方法:インターネットを介したオンラインパネル調査
- 調査期間:2025年6月25日~約1週間
- 有効回答数:516件
- 調査企画:株式会社イエソド
- 調査委託先 :マクロミル
調査結果サマリー1.社員・組織データは1人あたり平均3業務で活用。特に人事部門と情シス部門で幅広く利用
2.社員・組織データの管理は人事系システムに分散傾向。未だExcel等での管理も残る
3.全社で統合・共有される「人・組織マスタ」を保有していない企業は約半数の44.8%
4.「人・組織マスタ」未整備により「情報の不整合」「業務の非効率」「セキュリティリスク」が発生
5.「人・組織マスタ」の整備が進まない要因は技術的制約と組織的無関心
6.「人・組織マスタ」の整備によって「業務効率」だけでなく「意思決定や社内対応の質」も改善へ
7.「人・組織マスタ」整備への具体的取り組みはわずか5.6%。社内で“宙に浮いた課題”に
調査結果 (抜粋)1. 社員・組織データの活用状況
社員・組織データは1人あたり平均3業務で活用。特に人事と情シスで幅広く利用
回答者397名に対して延べ1,191件の活用が確認されました。中でも、人事業務・人材管理領域での活用が突出し、続いてIT/ID管理・セキュリティ対応でも72.5%の企業が活用。人事部門と情報システム部門の双方にとって不可欠な情報であることが明らかになりました。また、入退社や組織変更に伴うID管理業務 (52.1%)では人事部と情報システム部の連携が求められるため、両部門の連携を前提としたデジタル基盤が鍵となると考えられます。
Q: あなたの所属/管轄している部署では、社員や組織に関する情報・データをどのような業務に利用していますか。以下の中から、あてはまるものをすべてお選びください。(n=397)
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/59884/14/59884-14-f5c4d0c929ed4d5093825a4d131bade4-602x288.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
2. 社員・組織データの管理の実態
社員・組織データの管理は人事系システムに分散傾向。
社員・組織データの管理手段としては、「人事系システム・サービス」(60.5%)が最多でしたが、「Excel」(35.8%)や「スプレッドシート」(15.6%)などの手作業も多く、チャットやグループウェアで共有されるケースも。加えて、データ管轄部門も人事・情シス・総務・経理などに分散し、整備された基盤に一本化されていない現状がうかがえます。
Q: あなたが所属/管轄している部署で、業務において利用している社員や組織に関する情報・データはどのような形式ですか。以下の中から、あてはまるものをすべてお選びください。(n=397)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/59884/14/59884-14-a5afa8a5cc3620dcb58b7ac84527e655-602x367.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
3. 「人・組織マスタ」の整備状況
全社で統合・共有される「人・組織マスタ」を保有していない企業は約半数
「人・組織マスタ」が「全社で整備・共有されている」と回答した企業は55.2%。一方で、「整備されていない」「わからない」とした企業は44.8%にのぼり、データがシステム・部門単位で分断され全社的な統合には至っていない実態が浮き彫りになりました。
Q: あなたのお勤め先では、全社・全雇用形態の社員・組織の情報・データを部門を跨いで全社で共有する「人・組織のマスタ」はありますか。※「全社」について、グループ会社や親会社/子会社がある方は、それらも含むものとしてお考えください。(n=516)
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/59884/14/59884-14-514cc1ad96a4906461da899f3f5f2df6-375x248.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
4. 「人・組織マスタ」未整備による課題
「情報の不整合」「業務の非効率」「セキュリティリスク」が発生
人・組織マスタが存在しないことによる業務上の課題として、最も多かったのは「不要な工数の発生」(15.6%)、次いで「システムの分散による管理の困難さ」(14.3%)、など、情報の一貫性欠如による非効率が目立ちます。また、「データが見つからない/揃わない」(13.9%)、「意思決定の遅れ」(7.8%)など、情報活用の精度・スピード低下、属人化やセキュリティ不備も挙げられており、IT統制と業務効率の両面で影響が出ていることが分かりました。
5. 「人・組織マスタ」の整備が進まない要因
「人・組織マスタ」整備が進まない背景に、技術的制約と組織的無関心
「人・組織マスタの整備・統合が進まない理由」として、最も多かったのは、「わからない」(55.0%)という回答でした。これは、現場レベルで課題が顕在化・言語化されていない企業が多いことを示しています。
理由を選択した回答の内訳を見ると、「更新・メンテナンス体制の不十分さ」(14.7%)、「老朽化したシステムの残存」(13.4%) など、技術的な制約・IT環境関連が合計46.2%、「推進できる人材や体制の不足」(9.5%)、「責任主体の不明確さ」(9.5%)など組織の体制・文化関連が合計38.2%と、大きな要因となっています。
マスタ整備には技術と組織の両面からのアプローチが求められている状況が浮き彫りとなりました。
Q9 お勤め先において、社員や組織の情報・データの部門を跨いだ全社共有(『人・組織のマスタ』の整備)が進まない要因はどのようなものですか。あてはまるものをすべてお選びください。(n=231)
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/59884/14/59884-14-b5e5c61144ebdc25f31806bb57dfdbf0-602x296.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
6. 「人・組織マスタ」整備によって期待される業務改善効果
「業務効率」だけでなく「意思決定や社内対応の質」も改善へ
「人・組織マスタ」整備により、業務効率や生産性の向上(例:対応工数削減 20.8%、対応時間短縮 17.7%)とともに、意思決定や社内コミュニケーションの質的向上(例:意思決定の高度化 17.3%、対応の質の向上 17.7%、部門間の円滑化 18.2%)にも大きな期待が寄せられました。単なる業務効率だけでなく、組織全体の質的改善につながる基盤として、「人・組織マスタ」の役割が注目されています。
7. しかし課題は“浮いたまま”、実施率わずか5.6%
「人・組織マスタ」の必要性は見えつつも具体的な取り組みは進んでいない
「人・組織マスタ」がないことへの具体的な対応を行っている企業は5.6%にとどまり、今後の取り組み予定がある企業も14.7%と、実際の着手は限られています。
一方で、「わからない」と回答した割合が61.0%と過半数を超えており、マスタ整備の必要性は理解されつつも、社内での課題感の共有不足や、推進主体や責任範囲が明確になっておらず、導入が停滞している実態が浮かび上がっています。
YESODからのコメント株式会社イエソド 代表取締役 CEO兼CTO 竹内 秀行
私たちは、YESODのソリューションを通じてID・アカウント統制やアクセス管理の現場課題の解決を支援する中で、「そもそも社員・組織情報の基盤が整っていない」ことが、セキュリティリスクや業務非効率の根本原因となっているケースを数多く見てきました。
今回の調査により、人事部門・情報システム部門の双方にとって「人・組織マスタ」が欠かせない存在でありながらも、整備や共有が十分に進んでいない現状が浮き彫りになりました。
YESODは今後も、企業が安心・安全に人と組織をつなぐ環境を整えられるよう、「唯一の人・組織統合マスタ」の構築と運用を支援してまいります。
会社概要- 会社名:株式会社イエソド
- 設立:2018年9月13日
- 本社所在地:東京都港区港南2丁目15-1品川インターシティA棟22階SPROUND内
- 代表者:代表取締役 竹内秀行
- 資本金:1億円
- 事業内容:人・組織データを起点としたアカウント管理・アクセス制御ソリューションの開発・提供
- 企業URL:https://yesod.co/
※本リリースに掲載された内容は発表日現在の情報です。