yonawoやクボタカイ、Rin音、Mega Shinnosukeなど良質かつユニークなアーティストを次々と輩出し、日本の音楽シーン全体を盛り上げている街、福岡。そこを拠点に活動しているクリエイティブ・ユニットBOATが、地方発カルチャーの新しいスタイルとしてにわかに注目を集めている。


Interview:BOAT
━━後編となる今回は、みなさんがオススメする福岡のカルチャースポットを教えてください。MO/NY 美容室とクラブと飯屋が合体したようなお店なんですが、『メリケン バーバーショップ 福岡(MERICAN BARBERSHOP FUK)』ですね。GOiTOくんはいつもそこで髪を切っているんだよね?GOiTO すごく居心地がいいんですよ。もともと神戸に本店があって、分店という形でオープンしたんですけど、雰囲気もBOATに似ているような気がして勝手に親近感を覚えています。なんというか、チームで各々好きなことをやっているうちにシーンが形成されているんですよね。お店がやっているイベントは基本的にすごくセンスもいいですし。━━クラブもやっているということは、夜遅くまで営業しているんですか?GOiTO 今はコロナウイルスの影響で変更があると思いますが、普段は22時に髪を切りに行っても対応してくれます。理容室の奥にBarスペースがあって、髪を切ってもらいながらビールを飲むこともできるんですよ。


━━へえ!面白いですね。お客さんの年齢層ってどんな感じなんですか?MO/NY お店の人曰く、メインの客層は男性のビジネスマンだとは言っていました。





━━いい文化交流ですね。Takahiro Moriyama あとは……大濠公園も楽しいけど(笑)。



──今紹介してくださったお店などへ行くと、クリエーター同士が知り合って新しいプロジェクトが始まるとか、そういう出会いの場にもなっていそうですよね。Takahiro Moriyama それはあると思いますね。
「天神ビッグバン」始動!
━━街の様相がかなり大きく変わりそうですね。MO/NY これまでは色々な施設が天神にギュッと寄っていたんですが、それを少しずつ博多とか大名に散らしていく狙いもあるんじゃないかなと。川沿いとかにもカフェを作ったり、ちょっとしたパリのような雰囲気を市長は目指しているのだと思います。そういう大きな都市開発って20年くらいかけてやるものだと思うんですけど、それを5年くらいでやろうとしているのが高島市長。街もダイナミックに変わっていくし、僕らの生活もそれに合わせて変わっていくのかなと。そんな空気はひしひしと感じますね。それと、少し前に雑誌『POPEYE』で福岡特集が組まれるなど、外側の人に評価されたり、それこそ福岡発のアーティストが盛りあがったりしたこともあり、「もっと福岡を盛り上げていこう」という機運が自治体も含めて福岡の内側でも盛りあがったところはあると思います。BOKEH 外側の人が盛りあげてくれている、というのはあると思います。それこそAmPmのNamyさん(高波 由多加)がよく福岡に遊びに来てくれるんですけど、以前DJイベントで共演させてもらったときに「一緒に何かやりましょう」という話になって。
YOHLU - FLIGHT LIGHT [Prod.Peach Boi] (Official Music Video)
MO/NY 福岡って、昔から他の場所から来た人が作ってきた街なのではないか? という説があるんですよ。黒田藩も、もともとは岡山の商人だったらしくて。全員 (笑)Takahiro Moriyama そういえば、この間タクシードライバーさんも言ってましたね。「福岡は太宰府があって、そこに集まる商人と公家さんによって作られた街だから、武家文化は成り立たなかったんだよ」って。MO/NY そういった福岡という街の成り立ちのようなものも、少しは影響している気がしますね。海が近くて交通の便がいいという福岡の立地がそうさせているのかも知れないですね。━━前編後編とお話を伺って、福岡は今、様々な面からドラスティックに変わりつつあるのだなと思いました。そんな中、BOATはどのような活動をしていきたいですか?Takahiro Moriyama 正直、僕ら自身は率先してカルチャーを形成したいというような明確な意思はなくて。BOKEH そうだね。「面白いことをやっていたら、それがいつの間にかカルチャーになっていた」くらいのノリというか。Takahiro Moriyama 「カルチャーを形成する」とか、「シーンを盛りあげる」ということ自体に、ちょっと冷めた視線があるからこそ、この集まりが出来たのかもしれないので(笑)、それをいい形で持続できるようにしたいなと個人的には思っていますね。MO/NY 日本の音楽業界って、「メジャーデビューしないと音楽は続けられない」「売れないとダメ」と言われていた時代が結構長く続いていたじゃないですか。音楽業界の人たちもそのルールに乗ったやり方をずっと続けていたと思うし、東京や大阪は今もそういう部分はあるのかも知れないけど、福岡で音楽をやるとなった場合、商売と直接つなげて考えるのはやはり現実的ではないと思うんですよね。━━なるほど。MO/NY だからこそというか、80歳とか90歳になっても今みたいにこうやって集まって、ビート作ってラップしてみたいな(笑)。音楽をしたいとか、音楽を志した人が、半永久的に続けられる仕組みを作っていきたいですね。結婚して子供が生まれても、何かしら音楽を作ったりイベントに出演できたり、そういう街であって欲しいし、少なくても僕らBOATのメンバーはみんながそうなって欲しい。これって、僕が若い子たちにずっと言っていることでもあるんです。「今は例えばメジャーデビュー出来たとしても、何年か経ってメジャーでは出来なくなった時に、そこから自分たちで音楽を一生やっていくような環境やスキルを今のうちに身につけておいた方が自分のためだよ?」って。それを生活していく中で実現していくのが、僕らの目標ですね。
Text by 黒田 隆憲Photo by KENTO(YOHLU) Powered by NexTone Inc.

SHOP INFORMATION
MERICAN BARBERSHOP FUK
福岡市中央区警固2-13-7 オークビル2 B1F時間:11:00~15:00 / 17:00~23:00(Barber)12:00~15:00(喫茶)17:00~26:00(Bar-Lounge)定休日:火曜日(火曜日が祝日の場合、翌日休み)電話:092-771-5870 Instagram|MAP
como es
福岡市中央区今泉2-1-75時間:10:00~19:00(金/土 ~23:30)定休日:火曜日 Instagram|MAP
SUP STAND
福岡市中央区大宮1-6-16時間:12:00~18:00定休日:火曜日 Instagram|MAP
RELEASE INFORMATION

電影港湾地区
2020.07.08(水)BOATLabel:BOATPrice:TBAStream&DL、CD※CD盤はタワーレコード限定リリース詳細はこちら

BOAT × WEARTHEMUSIC コラボグッズ
2020.07.07(火)BOAT × TOWER RECORDS販売店舗タワーレコード渋谷店、新宿店、福岡パルコ店、アミュプラザ博多店、タワーレコード オンライン福岡を中心に活動するYOHLU、MADE IN HEPBURNなどがメンバーとして所属するクリエイティブ集団「BOAT」のレーベル初となるコンピ“電影港湾地区 -BOAT MIX TAPE-(タワーレコード限定)”のリリースを記念して、タワーレコードのアパレルブランド「WEARTHEMUSIC」とコラボ商品を発売。また、「BOAT」のオリジナル商品も取り扱いを開始。どちらも数量限定のためお早めに。詳細はこちら

YET YONDER YEARNING
発売中YOHLUBOAT003BOAT¥1,500(+tax)詳細はこちら

Times
2020.06.24(水)GOiTOBOAT004BOAT¥1,500(+tax)詳細はこちら

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2020.07.03(水)MADE IN HEPBURNBOAT詳細はこちら
MADE IN HEPBURN - マゼンダ | TOWER DOORS
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