『Long Way Up』という番組をご存知だろうか。2004年に第一弾、2007年に第二弾が放映され、DVDでも販売された人気シリーズの最新作だ。

栄光ある姿からさらに進化を遂げるハーレーダビッドソン
考えてみれば、ハーレーダビッドソンには自由の象徴という印象が強い。夢を、冒険を、チャレンジを支えてくれる相棒というイメージだ。エンブレムでかたどられた鷲の羽は、そのままライダーの世界と可能性を広げてくれるための羽なのだろう。それだけにハーレーダビッドソンのバイクは、今まで多くの映画に登場してきた。ロックミュージックをバックに、ふたりの若者が時計と共に社会の縛りを捨て、2台のパンヘッドで旅に出る『イージー・ライダー』(1969年)。長く続くベトナム戦争時代の閉塞感から、「We wanna be free! We wanna have good time!」と叫んだ『ワイルド・エンジェル』(1966年)。アメリカを代表するブランドを名としたふたりのアクションムービー『ハーレーダビッドソン&マルボロマン』(1991年)。アーノルド・シュワルツェネッガーが『ターミネーター2』(1991年)で乗ったのもファットボーイだったし、『ブラック・レイン』に登場したマイケル・ダグラスの劇中愛車もスポーツスターのカスタムバイクだった。


大きく、グラマラスなビックボディ。ダイナミックな造形で特徴的なVツインエンジン。太くてマッシブなホイール&タイヤ。腹の底にまで響き渡るような重低音のエキゾーストノート。


アメコミヒーローの人気の要となったマーベル・シネマティック・ユニバースの作品にも、多くのハーレーダビッドソンが登場する。その中でもキャッチーなのが、2015年に公開された『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(以下エイジ・オブ・ウルトロン)だ。同作品では2台のハーレーダビッドソンが疾走するが、1台はキャプテン・アメリカが乗る『Street®750(ストリート750)』。もう1台はブラック・ウィドウが乗るLiveWireのプロトタイプ。このブラック・ウィドウがまたがるバイクが『Long Way Up』にも登場するのだ。
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』MovieNEX予告編
ストリート750も新世代のハーレーダビッドソンだ。2015年にデビューした同車は水冷Vツインエンジンを搭載し、混み合う一般道からハイウェイまで快適に移動できることを目指したアーバンクルーザー。現在のモビリティ環境下での乗りやすさを重視したモデルだ。

ハンドルに備わるディスプレイにも従来のモデルとは異なる雰囲気がある。さらにイグニッション、ウインカーやライト、クラクションのコントロールはハンドルそばのスイッチボックスに集約されており、走行中は従来のバイクと同じような操作ができる。従来のUIでいいと思えるところはそのまま採用し、それを洗練させていく姿勢に、ハーレーダビッドソンのフィロソフィーを感じる。創業117年を超える長い歴史を持ち、トラディショナルなモーターサイクルメーカーだと思われることもあるが、彼らはいつも伝統を大事にしながらも革新を続けてきた。


『Long Way Up』にみるライブワイヤーの魅力
そんなライブワイヤーにまたがったユアン・マクレガーは、最新シリーズの『Long Way Up』で語る。「本当に気に入った。恋に落ちた」と。エンジン音、排気音がないことで、走りながらでも友人との会話がしやすい。森の中では鳥のさえずりも聞こえてくる。エンジンの振動もないから、ハンドル・シートを通じて路面の感触が濃厚に伝わってくる。愛車の1954年式ワーゲンビートルもEVコンバートカスタムしたユアン・マクレガーは、EVが世界のリファレンスとなる時代も見据えている。排気ガス削減以上のことをしたかった、とも考えている。だからこそ『Long Way Up』の旅の共に、電動スポーツバイクのライブワイヤーを選んだのだ。

雪でぬかるんだパンアメリカン・ハイウェイの南端からスタートしたユアン・マクレガーとチャーリー・ブアマンと、ライブワイヤー。初めての充電ポイントはベーカリーだった。応対したスタッフも環境保全のために変化を期待している様子。「新しい世界に対応するため、充電器の設置をベーカリーの経営者である父に勧めたんだ。

Long Way Up — Official Trailer | Apple TV+
Text by 武者良太
INFORMATION
LONG WAY UP 大陸縦断バイクの旅

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