
2024-25シーズンのプレミアリーグも各クラブが野心的な補強に動いたが、すべての移籍がうまくいったわけではなかった。中には、大きな期待を背負いながらも、その期待に応えることができなかった選手たちも多かった。
今回は『GMS』から「今シーズンのプレミアリーグで最も期待外れだった補強選手」をご紹介する。
ラヒーム・スターリング
クラブ:アーセナル
加入元:チェルシー
移籍金:期限付き移籍
かつてマンチェスター・シティで無双していたスターリングは、チェルシーで調子を落とし、今季はアーセナルへローン移籍。しかし、期待された「復活」はまったく見られなかった。
リーグ戦での先発はわずか6試合で、カップ戦などを含めてもわずか1ゴール。ケガ人が続出していたアーセナルにとって、彼が救世主となることを願っていたファンも多かったが、正直パフォーマンスは低調で、自信を失っているようなプレーが目立った。
若い頃はイングランドでも屈指のタレントであったスターリングに一体何が起こってしまったのか。来季はチェルシーに復帰することになりそうだが。
ジョアン・フェリックス

クラブ:チェルシー
加入元:アトレティコ・マドリー
移籍金:4500万ポンド(およそ87.14億円)
2023年冬にアトレティコ・マドリーからチェルシーへローン加入したポルトガル代表FWジョアン・フェリックス。その時も「なんとなく微妙だった」という評価だったはずだが、まさかの完全移籍で獲得という判断に。
それはクラブの判断に疑問符がつくレベルだった。チームの中心となったのは完全にコール・パーマーで、予想通りフェリックスはサブ的な立場に甘んじることになった。
リーグ戦ではたった3試合の先発出場のみで、1月にはイタリアのACミランへローン移籍。それでも目立った活躍はできず、彼のキャリアは徐々に迷走を始めている。
エディ・エンケティア

クラブ:クリスタル・パレス
加入元:アーセナル
移籍金:3000万ポンド(およそ58.1億円)
アーセナルでは貴重なバックアップストライカーとして活躍を見せていたが、その役割に不満を抱き、より多くの出場機会を求めてパレスに移籍したエンケティア。
しかし、新監督のオリヴァー・グラスナーはジャン=フィリップ・マテタを中心に据えたため、エンケティアは思ったほど出番を得られず。
プレーはさほど悪くないが、移籍金に見合うインパクトを残したとは言えない。FAカップではわずか200分の出場で2ゴール1アシスト、リーグカップでも3試合で2ゴールを決めてタイトルには貢献したが。
オリヴァー・スキップ

クラブ:レスター・シティ
加入元:トッテナム・ホットスパー
移籍金:2500万ポンド(およそ48.41億円)
プレミアリーグに昇格してきたレスター・シティ。2部で活躍したキーラン・デューズベリー=ホールが、エンツォ・マレスカ監督を追ってチェルシーに移籍していったため、その売上げをオリヴァー・スキップに再投資した。
ただ、トッテナム・ホットスパーで才能を評価されていたスキップは、レスター・シティの中盤でなかなか印象に残らないプレーに終始した。
先発出場が10回しかないにもかかわらずイエローカードは8枚を数えており、なかなかフィットできない焦りを感じさせている。
ジョシュア・ザークツィー

クラブ:マンチェスター・ユナイテッド
加入元:ボローニャ
移籍金:3650万ポンド(およそ70.68億円)
オランダ人FWのザークツィーは、今季ユナイテッドの新たな前線の切り札として期待された。ボローニャでシーズン11ゴールを決めた若きストライカーは、数々のビッグクラブから注目を集めていた若手タレントだった。
フラムと戦った開幕戦では決勝ゴールを決め、「これは当たりか?」と思わせたが、残念ながらそこがピークだった。
プレミアリーグでわずか2ゴールに終わり、途中からはラスムス・ホイルンにポジションを確保され、最終的にはハムストリングの負傷で早々にシーズンを終えることになった。
フェデリコ・キエーザ

クラブ:リヴァプール
加入元:ユヴェントス
移籍金:1090万ポンド(およそ21.11億円)
かなり低額の移籍金で獲得できたことから、リヴァプールにとってはオトクな取引になったかと思われたフェデリコ・キエーザ。ユヴェントスやイタリア代表で活躍した彼であるが、この数年苦しんできた怪我の影響なのか、全く輝きを見せられなかった。
アルネ・スロット監督の信頼を得られなかった彼が、プレミアリーグでプレーしたのはわずか104分のみである。
契約は2028年まで残っているものの、おそらくこの夏にはアンフィールドを離れざるを得ないだろう。