
イタリア1部ASローマとキットサプライヤーのadidasは2日、今季のフォース(4th)ユニフォームを発表した。
ローマは6日にラツィオとの伝統の一戦ローマダービーが控えているが、このタイミングでのフォースユニフォーム登場には大きな理由がある。
Roma 2023-24 adidas Fourth
ローマ 2023-24 adidas フォース ユニフォーム
新フォースユニフォームはホームキットと同じように、レッドを基調にオレンジを組み合せたクラシックなローマのキットカラー。エレガントなブラックのヘリンボーン柄がアクセントとなっている。

今回のエンブレムは初期のデザインを現代風に復活させたもの。使用期間には諸説あるが1960年まで使われていたようだ。ただ、これまでユニフォームに付けたことは無かったようで、その意味では今回が初登場となる。
デザインは、クラブの創設者であり初代会長が所有していたバッジから取られたASRモノグラムの最も古いスタイル。ローマのASRには2パターンあり、1960年から17年間ほど使用した別バージョンではSとRの位置が逆になっている。

ローマダービー目前に発表となったこのユニフォーム。ビジュアルの小道具にブラウン管テレビやラジカセが使われていることからも分かるように、1990年代のユニフォームをモチーフとしたレトロデザインとなっている。
そして今回のユニフォームで“最も重要な”懐かしのレジェンドがプロモーションに登場したのでご紹介しよう。ローマファンなら納得のいく人選であり、その意味を瞬時に理解できるはずだ。

懐かしのレジェンドとは、フランチェスコ・トッティや中田英寿らとともに2000-01シーズンのスクデットを獲得したマルコ・デルヴェッキオ。

ローマが公式サイトとYouTubeで公開した今回のプロモーション動画はデルヴェッキオが主役。そこにはある試合映像が映し出される。
1999年4月11日に行われた98-99シーズンのセリエA第28節、ローマのホームゲームだったローマダービーだ。
この試合はカップ戦を含めると、ローマが1994年11月以来、実に11試合ぶりに勝利したダービーマッチだった。

ダービーは4分6敗の10戦未勝利だったローマだが、1999年4月の一戦を3-1で勝利し溜飲を下げる。その主役となったのが、先制点と2点目を決めたデルヴェッキオだった。動画のワンシーンは、その先制点につながるデルヴェッキオのドリブルシーンである。
今回のユニフォームは1998-99シーズンのDiadora製ホームユニフォームをモチーフとしたもので、4月6日に行われる今季のダービーで着用する。つまり伝説の勝利から25周年を祝したものだ。
なお、6日の試合ではホワイトのパンツとブラックのソックスを着用し、当時と同じスタイルを再現する。

伝説のローマダービー勝利25周年を祝うフォースユニフォームは、ローマの公式オンラインストア、adidasオンラインストア他で販売中。
