
先日行われたドイツ対北アイルランドの試合で、フロリアン・ヴィルツが素晴らしいフリーキックを決めて大きな話題になった。短い助走から放たれたボールは壁を超えて急激に落下し、ゴールネットを揺らした。
それを受けて、今回は『FourFourTwo』から「サッカーの歴史上最高のフリーキッカー」のTOP5をご紹介する。
5位:リオネル・メッシ
サッカーの歴史上最も素晴らしい選手の一人であり、フリーキックにおいても絶対的なアーティストであるリオネル・メッシ。しかも、かつてはそれほど得意ではなかったにもかかわらず、練習によって最強の武器にしてきたというものだ。
現在直接フリーキックでのゴール数は58だが、その半分以上が30代になってからのもの。特に2018-19シーズンは1年だけで8回ものゴールを決めている。
その中でも最高のフィニッシュは、2018-19シーズンのチャンピオンズリーグ準決勝でバルセロナがリヴァプールと対戦したときのものだろう。
4位:ジーコ

ある統計によれば、非公式の試合も含めれば直接フリーキックによって101ものゴールを決めてきたというジーコ。鹿島アントラーズで晩年を過ごした「神様」は、白いペレとも呼ばれた小柄なアーティストだった。
あらゆる方向へとボールを曲げることができ、その小さな体を大きく使ったキックはまさに芸術品だった。放たれるボールは予測不可能であり、コントロールも抜群。数多くの対戦相手に悪夢を見せた。
3位:シニシャ・ミハイロヴィッチ

偉大な得点力を備えていた稀有なディフェンダーの一人であったシニシャ・ミハイロヴィッチ。2022年に惜しまれながらこの世を去ったバルカンのレジェンドは、その左足からキャリア通算44回のゴールを直接フリーキックで決めている。
その中でも最も有名なのは1998-99シーズンのサンプドリア戦であろう。彼は29分、45分、そして52分に直接フリーキックを決め、セットプレーのみでハットトリックを達成したのだ。
2位:ロナルト・クーマン

ミハイロヴィッチと同じく、得点力を武器としていた貴重なディフェンダーとして一時代を築いた。信じられないほどのキック力を誇り、足を振り抜いた瞬間にまるでキャノン砲のようなボールがゴールを襲った。
その中でも最も重要だったのは、1991-92シーズンのチャンピオンズリーグ決勝。バルセロナの一員としてファイナルに臨み、サンプドリアを相手に延長22分に強烈なシュートを叩き込んだ。
1位:ジュニーニョ・ペルナンブカーノ

「無回転シュート」を自由自在に扱った、世界最高のフリーキッカー。不規則なキックを発明したのはディディというブラジル人選手であったが、ジュニーニョ・ペルナンブカーノはそれを完成させた人物だ。
30メートルを超えるような場所からでも、強烈かつ不規則な軌道を描くキックをゴールの枠へと飛ばすことができた。キャリアを通して77本もの直接フリーキックを決めており、数字でも「世界最高」となっている。
そのキックはアンドレア・ピルロや中村俊輔、リオネル・メッシらも参考にしたと話しており、まさにフリーキックの神様といえる存在だ。
※選出基準は、各選手の実績に基づきながら筆者またはメディアの主観的判断も含んでおります。