V・ファーレン長崎は16日、下平隆宏監督との契約を解除することとなったと発表した。
新監督については、6月20日(金)のJリーグへの登録手続きが完了次第、高木琢也代表取締役兼C.R.Oが就任するという。
下平氏は1971年12月18日生まれの53歳。現役時代は柏レイソルやFC東京で活躍。2004年末に現役を引退して以降は柏で強化部のスカウトを務め、その後指導者の道へ進んだ。
柏ではU-18監督を経て、2016年からトップチームのヘッドコーチに就任。ミルトン・メンデス監督の退任に伴い同年3月から2018年まで指揮を執った。
翌2019年には横浜FCの監督に就任し、13年ぶりのJ1昇格を達成。2022年から指揮を執った大分トリニータでも1年目にJ1昇格争いを演じた(5位でプレーオフ敗退)。
2024年、長崎のヘッドコーチに就任。ファビオ・カリーレ監督がサントスとの契約により電撃退任したことを受け(現在も係争中)、2月に正式に監督に就任するとチームをJ2の3位へと導いた。
しかし、J1昇格プレーオフでは6位のベガルタ仙台にホームで完敗。オフに元日本代表MF山口蛍など大型補強を行い、J1昇格が至上命題の今季も19節終了時点で8位にとどまっていた。
下平監督との契約を解除、そして高木監督が就任することになった経緯について、株式会社V・ファーレン長崎の田河毅宜代表取締役社長は以下のように綴っている。
「この度、V・ファーレン長崎は、下平隆宏監督との契約を終了し、後任として、高木琢也代表取締役兼C.R.Oが監督に就任いたします。
まず、下平隆宏監督には、就任以来チームのために尽力いただいたことに心から感謝申し上げます。下平監督の指導の下、チームは成長を遂げ戦い抜いてきました。昨シーズンはJ1昇格まであとわずかというところまで、導いていただきました。チームに対してのこれまでのご功績を称え、深く敬意を表します。
今シーズンは、J2優勝、J1昇格を最大の目標として掲げ、スタートいたしました。昨日開催されたRB大宮アルディージャ戦をもって前半戦が終了し、7勝7分5敗、8位という結果となりました。クラブが望んだ成績には遠く及ばない状況ではありますが、選手・スタッフは一丸となって改善への努力を続けてまいりました。チームは着実に成長を続けているものの、シーズンを通して結果を出し続けるためには、更なる改善のスピードアップが必要であると考え、現時点での変化が必要であると判断いたしました。この決断は、決して容易なものではなく、優勝、昇格を目指すクラブにとって、非常に苦渋の決断ではありますが、今シーズン後半をより良い方向へ導くため、今回の監督交代という決断に至りました。
新監督には、クラブを内側から深く理解し、長崎のサッカーを愛する高木琢也氏に就任いただくことになりました。高木新監督には、今シーズンチームが築き上げたものを尊重しつつ、更なる改善を加え、結果を出すチームへと成長させてくれることを期待しております。
最後に、ファン・サポーターの皆様、そしてステークホルダーの皆様には、今回の決定についてご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。チームは、高木新監督のもと、改めて一致団結し、優勝、そしてJ1昇格という目標に向けて、強い覚悟を持って戦います。今後とも、熱いご声援のほど、よろしくお願いいたします」
高木氏は、2017年に長崎がJ1初昇格を成し遂げた際のレジェンド指揮官。長崎は手続きが完了次第、今週末22日(日)のロアッソ熊本戦から高木監督が指揮を執る予定だとしている。