J3のアスルクラロ沼津は14日、同日付で中山雅史監督が退任することになったと発表した。後任には、鈴木秀人ヘッドコーチが監督に就任する。
現役時代は日本屈指のストライカーとして活躍し、日本代表が初出場した1998年のフランスワールドカップで記念すべき初ゴールを記録した中山氏。
キャリア晩年はアスルクラロ沼津で過ごし、現役引退後は古巣ジュビロ磐田でコーチを務めたが、2023シーズンから沼津へ戻り監督に就任した。
指揮官としては、ポゼッションを重視した可変システムの攻撃サッカーを採用。就任から2シーズンは一時昇格争いにも加わるなど13位、10位という成績を収めた。
今季も開幕4戦無敗(1勝3分)のスタートを切ったものの、その後は苦戦。再び最下位(20位)に転落した21節からここまで7連敗を喫しており、19位カマタマーレ讃岐との勝点差が7ポイントへと開いていた。
以下は退任を決断した57歳の中山氏のコメント。
「常にスタジアムや様々な形で熱いご声援、情熱で私たちを鼓舞し続けてくれたアスルクラロ沼津のファン・サポーターの皆さんやパートナー企業の皆さまの期待に応えることができず、笑顔でスタジアムを後にさせてあげられなかったこと、晴れやかな気持ちにさせられなかったことが、悔しくて情けなくて申し訳ない気持ちでいっぱいです。
共に戦ってくれた選手、スタッフはいつもゲームに向けての準備、全力で闘う姿勢と気持ちを整えていてくれたことに感謝しますし、それを勝利に結び付けられなかった自分の未熟さに、腹立たしさを感じます。
まだまだ成長過程のアスルクラロ沼津が発展し続けられるよう、自分にできる形でこれからも力を尽くしていきたいと思います」
代表取締役社長の高島雄大氏によれば、「中山監督は現場を離れますが、今後もクラブの発展に向けて力を尽くしていただく予定」とのこと。
JFLでは現在、昨年J3クラブライセンスが交付されたレイラック滋賀FCが首位に立っており、このままシーズンが終了すれば沼津は来季「Jリーグ退会・JFL参入」になるとみられる。
崖っぷちのアスルクラロ沼津は今週末、20日(土)に奈良クラブとホームで対戦する。