
ジェフユナイテッド千葉は12日、千葉市中央区内で徳島ヴォルティス戦に向けた練習を公開した。
チームを支える真のキャプテン
雨が降る中でも、キャプテンのプレーは熱を帯びていた。
第20節ジュビロ磐田戦(0●1)から3連敗を喫し、チームは危機に瀕していた。第24節モンテディオ山形戦(1◯0)から背番号13は先発の座をDF河野貴志に譲ったが、献身的な姿勢でチームに尽くしてきた。腐らずに仲間を見守りながら、イレブンを牽引する姿は正に真のキャプテンだ。
「いまは外から試合を観ている状況ですが、まだまだシーズンは長いので、コンディションを上げることに集中しつつ、自分の中での役割を果たしていくことに尽きます。僕が出ていようが、出ていまいが、チームが勝利するために、いろんな人とコミュニケーションを取って、チームが一つにまとまるようにしていくところは自分の仕事だと思っています。やることはまったく変わらないです」と、一貫してチームを支える姿勢は揺るがない。
そして同ポジションの前節先発出場したDF鳥海晃司や河野を「チームをパワーアップさせてくれているので、すごくたくましい」と称賛していた。
練習で正確なポジショニングを見せた鈴木大(右から二人目、オレンジビブス)試合に出場すれば正確なカバーリング、チームを鼓舞するコーチングと熱さと冷静さを兼ね備えた闘将は、目先の序列より、チームの勝利を追い求めている。鈴木大は「ポジション争いや序列はあまり意識していないです。
次節は16日午後7時からフクダ電子アリーナで徳島と対戦する。
現在勝ち点1差で3位に位置する相手との直接対決は、昇格争いの行方を左右する重要な一戦となる。
鈴木大は「どの試合も大一番です。現実的に順位が一番近いチームですし、3ポイント以上の価値はあると思います。意識しないようにしてもしてしまう。それよりも大事なのは、目の前の試合で自分たちが大事にしていることを表現できるかどうか。前回いい試合ができた分、もっと良くしていくために、いつも以上を求めてやっていきたい」と意気込んだ。
在籍5年目を迎える頼れるキャプテンの変わらぬ姿勢は、17季ぶりのJ1復帰を果たすため。チームを勝利へと導く強い覚悟に満ちている。
(取材・文・撮影 西元舞)