
「ワールドクラス」という言葉ほど、サッカーファンの議論を白熱させるものはない。世界の舞台で通用する選手なのかどうか、その基準は主観的な予測に基づくものであり、各個人によって判断は異なるものである。
2024年には、モハメド・サラーやアーリング・ハーランド、ハリー・ケインといった選手たちがその地位をさらに確固たるものにした一方、新たに台頭した顔ぶれもある。
今回は『Squawka』から「2024年にワールドクラスの選手へと大きく成長した8名のニュースター」をご紹介する。
コール・パーマー
クラブ:チェルシー
マンチェスター・シティのアカデミー出身で、チャンスは少ないながらも才能の片鱗を見せていたパーマー。リヤド・マフレズの退団後もジョゼップ・グアルディオラの下での出場機会は限られており、より多くの出場機会を求めてチェルシーへ移籍した。
そこですぐに重要な存在となり、2024年にはヨーロッパのトップ5リーグで「10ゴール・10アシスト」を達成したわずか9人の1人に。ユーロ2024ではイングランド代表として決勝で同点ゴールを決めるなど、重要な場面で輝きを見せた。
ラフィーニャ

クラブ:バルセロナ
リーズ・ユナイテッドでのブレイクから、バルセロナ移籍を選択したブラジル人ウィンガー。多くのクラブが注目していた中での重要な決断だったが、この移籍が大成功を収めた。
2024年には14ゴール10アシストを記録し、ケヴィン・デ・ブライネ(28回)、コール・パーマー(25回)に次ぐビッグチャンスクリエイト数(24回)も残している。彼に適したクラブだったといえる。
ジュード・ベリンガム

クラブ:レアル・マドリー
ボルシア・ドルトムント時代から「次世代のスター」として注目されていたベリンガム。レアル・マドリーへの移籍後にその評価はさらに高まった。ドイツでは3シーズンで24ゴールだったが、スペインではわずか1シーズンで23ゴールを記録した。
チャンピオンズリーグ決勝でもゴールを決め、ラ・リーガとの二冠に大きく貢献。夏のEURO2024でも印象的な活躍を見せ、特にスロバキア戦での95分のオーバーヘッドキックによる同点弾は象徴的な場面だった。
ブカヨ・サカ

クラブ:アーセナル
すでにアーセナルの象徴的存在となっているサカは、2024年にさらなる成長を遂げてワールドクラスの頂点に上り詰めた。ヨーロッパのトップリーグで13アシストを記録し、これはモハメド・サラー(16回)、アレックス・バエナ(14回)に次ぐ数字だ。
アーセナルにとって欠かせない選手であり、イングランド代表でも影響力は強い。彼がピッチに立つとき、チームの可能性は無限大に広がっていく。
フロリアン・ヴィルツ

クラブ:レヴァークーゼン
シャビ・アロンソ監督率いる最強レヴァークーゼンの象徴的存在であるヴィルツは、2024年にブンデスリーガで無敗優勝を達成したチームの中心だった。
13ゴール11アシストを記録し、同年のブンデスリーガ年間最優秀選手に選ばれるなど、急速に世界トップクラスのタレントとしての評価を固めていった。
またEURO2024では準々決勝でスペイン相手に劇的な同点ゴールを決めるなど、大舞台での強さも発揮。近い将来にはより大きなクラブへと羽ばたくことになるだろう。
ガブリエウ・マガリャンイス

クラブ:アーセナル
アーセナルの守備の要であるガブリエルは、プレミアリーグでもっとも恐れられるセンターバックの1人に成長した。特にセットプレーからの得点力が光り、2024年にはヨーロッパの主要リーグで最多のヘディングゴール(6回)を記録している。
成功を収めるチームには必ず絶大な影響力を持っているセンターバックがいるものであり、ガブリエウ・マガリャンイスとウィリアン・サリバはその資格がある最高のコンビだ。
ハカン・チャルハノール

クラブ:インテル
インテルの司令塔として、2024年にセリエA制覇に大きく貢献したチャルハノール。アレッサンドロ・コスタクルタも「あのポジションで彼より優れたパフォーマンスを見せているのはロドリだけ」と評したほどだ。
攻撃的ミッドフィルダーから深い位置での「ディープライン・プレーメーカー」に転向した彼は、守備面でも優れた能力を発揮し、クラブの成功の鍵となった。パスだけでなく、インターセプトのセンスでもトップクラスだ。
ラミン・ヤマル

クラブ:バルセロナ
わずか17歳でスペイン代表のEURO2024優勝に貢献したヤマルは、欧州ゴールデンボーイやコパ・トロフィーを受賞するなど、名実ともに世界的な才能として認められた。もはや「新しいメッシ」を超えるような勢いで世界の頂点に上り詰めている。
EURO2024では主要大会での決勝戦における最年少アシスト記録を更新し、さらには1大会での最多アシスト(4回)を記録するなど、輝かしい成績を残した。
怪我や燃え尽き症候群に苦しむことなくこのままのステップを踏み続ければ、サッカーの歴史を変えるような存在になるだろう。まるでペレの再来のように。