
[天皇杯ラウンド準々決勝、J1浦和レッズ 1-2J1FC東京、8月27日、埼玉スタジアム2002]
浦和はFC東京に1-2で敗れ、準々決勝で天皇杯から姿を消した。
この日も浦和のゴールマウスを守った元日本代表GK西川周作は、安定感のあるセービングでチームの窮地(きゅうち)を救ったが、勝利をつかめなかった。
デジャヴのような逆転負け
前半は完璧な試合運びをしながらも、後半に2失点を許して逆転負け。
まるで、2点リードから4失点して逆転負けした5日前のJ1柏レイソル戦のデジャヴを観ているような展開だった。
西川は「(後半に)向こうも前線にパワーのある選手を入れてきたところで、少し重たくなってしまった場面でした。ただ人はいましたし、あそこは自分たちが守らなければいけないところだったと思います」と、後半立ち上がりに許した同点ゴールを振り返った。
相手の折り返しが、ブラジル人DFダニーロ・ボザに当たったように見えたこのシーン。
浦和の選手たちの足が一瞬止まったところで、一瞬の隙を突かれてしまったが、チーム最年長の守護神は「味方というより、自分がどうできたかというところを、いますごく考えているところです」と、自分に矢印を向けた。
浦和は2試合連続で、後半に試合をひっくり返されている。
守護神は「前半できていることが後半にできなくなることは、リーグ戦で結果が出ていた中でも、そういう傾向にあった」としながらも、「柏戦では、後ろからのビルドアップができない部分がありましたが、きょうは前半からしっかりと後ろで回すことができていたと思います。後半もできている部分がたくさんあった中で、ボールロストの仕方で流れが悪くなったのかなと」と、前回の逆転負けからの収穫も口にした。

ショッキングな敗戦を繰り返したが、何度も同じ過ちを犯すわけにはいかない。
前半の勢いを持続、またはさらに上げるためには、途中出場の選手の活躍が必要になってくる。
「自分たちに問題があることは感じます。
浦和はリーグ戦で、31日午後7時からホームの埼玉スタジアムでJ1アルビレックス新潟と対戦する。
逆転優勝へ、落とせる試合は一つもない。赤い悪魔の逆襲に期待だ。
(取材・文 繩手猟、写真 西元舞)