
フリーキック。それはサッカーにおける最も美しく、試合の流れを一変させる瞬間だ。完璧に蹴られたボールが壁を越えてゴールネットに吸い込まれる。その瞬間、観客は言葉を失い、選手は英雄になるものだ。
今回は『GMS』から「AIが選んだサッカー史上最高のフリーキッカー」のTOP5をご紹介する。なお、選んだAIは「X」に搭載されている「Grok」だそうだ。
5位:リオネル・メッシ
国籍:アルゼンチン
FKでのゴール数:56回
AIは「足首をひねるような感覚でスピンとカーブをかける、現代の魔術師。2018/19シーズンの成功率18.2%は驚異的。まだ現役なので、今後さらに順位を上げる可能性もある」とコメントした。
史上最高の選手と称されるメッシも、若い頃はフリーキックの名手ではなかった。しかし、マラドーナからの助言を受けてから劇的に上達し、20代中盤からは壁越しの弾道も自在に操るほどに技術を高めた。
特に2019年、リヴァプール戦で決めた約30メートルのスーパーゴールは、キャリアの頂点にあった彼の技術の集大成だったといえる。
4位:ロナウジーニョ

国籍:ブラジル
FKでのゴール数:65回
Grokは「本能的な天才。2002年W杯でのゴールキーパーの頭上を越えるフリーキックは(意図的かどうかは別として)伝説的だ。華麗さと精度が融合した稀有な存在」と評した。
ロナウジーニョの名前を聞けば、そのフリーキックがすぐに思い浮かぶはず。2002年W杯のイングランド戦で決めた“ロブシュート”だ。名手デイヴィッド・シーマンの頭を超えて決まったゴールは、今でも語り草だ。
そこには運の要素があったと言われつつも、キャリアを通じて65本のFKを決めており、それが単なる偶然ではなかったことを証明している。
3位:ビクトル・レグロタリエ
国籍:アルゼンチン
FKでのゴール数:66回
Grokは「アルゼンチンのカルトヒーロー。世界的な知名度は低いが、国内では“デッドボールの魔術師”。その精度は別格」と評価した。
「マラドーナやメッシより上手いフリーキックの名手がいるのか?」と思うかもしれないが、知られざるスーパースターがアルゼンチンにはいる。
レグロタリエは1937年に生まれた選手で、ボールがまだまだ未発達だった時代にキャリアを通して66ゴールを決めた。驚くべきことに、なんとコーナーキックからのダイレクトゴールも12回あったという「伝説のキック職人」だ。
2位:ペレ

国籍:ブラジル
FKでのゴール数:70回
Grokは「フリーキックで70ゴールという驚異的な数字を記録した伝説的プレーヤー。パワーと精度を兼ね備えた、時代の先駆者」と評している。
サッカー界の象徴である「王様」ペレ。その多才ぶりは誰もが知るところで、ゴール、パス、ドリブル、ヘディング、守備、様々なプレーがパーフェクトであった。ただ、彼のFK記録はあまり知られていないかもしれない。
キャリア通算で1000を超えるというゴールの中でフリーキックは70本だと言われる。その記録の信頼性に課題がある時代を考慮しても圧巻だ。力強く、そして正確なキックは後進に大きな影響を与えた。
1位:ジュニーニョ・ペルナンブカーノ

国籍:ブラジル
FKでのゴール数:77回
Grokは「文句なしのフリーキックの王者。ナックルボール技術で革命を起こし、リヨン時代だけで44ゴール。予測不能な軌道で、驚異的な距離からも決めた」と評している。
このランキングの頂点に立ったのは、やはりこの男だった。ジュニーニョはフリーキックで通算77ゴールを記録。彼が完璧に操った「ナックルボール」は、物理法則を無視したかのように変化し、GKたちを苦しめた。
ナックルFKは彼が発明したものではないが、曲がるだけではなくコースまでコントロールしたのは世界で彼だけだったと言っても過言ではない。史上最も完成されたフリーキッカーだった。