J2モンテディオ山形古巣との直近2試合対決に向けて「天皇杯に向けてコンディションを整えながら、ダービーも絶対勝てるように準備をしていきたい」
J2モンテディオ山形古巣との直近2試合対決に向けて「天皇杯に向けてコンディションを整えながら、ダービーも絶対勝てるように準備をしていきたい」

J2モンテディオ山形は8日、山形・天童市内で天皇杯2回戦鹿児島ユナイテッド戦、ベガルタ仙台戦に向けた練習を公開。過去に鹿児島、仙台に所属していたMF田中渉は成長した姿をピッチで見せて、古巣との対決を連勝すると誓った。

鹿児島に成長した姿を見せたいと思っている

この日の公開練習で田中は、駆けつけた大勢のギャラリーに見せつけるようにミニゲームで華麗なパスさばき、正確な位置取りからのインターセプトと中盤の攻守で存在感を見せた。

J2モンテディオ山形古巣との直近2試合対決に向けて「天皇杯に...の画像はこちら >>
正確な位置取りからボールをインターセプトした田中(左、オレンジビブス、高橋アオ撮影)

「まずは天皇杯に向けてコンディションを整えながら、ダービーも絶対勝てるように準備をしていきたい」と古巣との連戦に意気込んだ。

天皇杯2回戦(11日午後7時、NDソフトスタジアム山形)で対戦する鹿児島は、昨季期限付き移籍していた。リーグ戦33試合1得点1アシストと主力として中盤を支えた。アットホームな雰囲気を持つ鹿児島で過ごした時間は財産となっている。

「すごく(ファンが)暖かいですし、(Jリーグ杯1回戦の)アウェーで鹿児島に行ったときも、すごく歓迎してくれたのでうれしかったです。応援してくれた方々に、成長した姿を見せたいと思っています。(鹿児島に)山形で勝ってしっかりと成長した姿を見せていきたいです」と恩返しを誓った。

今季のJリーグ杯1回戦では2-0で鹿児島に勝利したが、J3最多28得点を誇る攻撃力を持つため一筋縄ではいかない相手だ。アグレッシブな戦い方を熟知している田中は、鹿児島の攻略法を理解している。

「すごくアグレッシブなチームなので受けてしまうと、自分たちが押し込まれる時間帯が増えると思う。前からアグレッシブにプレスが来ると思うので、動いてボールを受けて相手を外しながら、ゴールやアシストという結果の部分に関わることができれば、チームを勝利に導けると思う。そこを意識してやっていきたいです」と自信を見せた。

勝つための準備を全員でしていく

桐生第一高(群馬)卒業後に仙台で加入した田中は、プロデビューを果たしたクラブとの決戦を心待ちにしている。

「すごくお世話になったクラブですけど、ダービーは勝たないといけないです。自分たちが100パーセント以上のパフォーマンスを出さないと勝利することができないと思う」と古巣の実力を理解しているからこそ、全力で立ち向かう覚悟を口にした。

J2モンテディオ山形古巣との直近2試合対決に向けて「天皇杯に向けてコンディションを整えながら、ダービーも絶対勝てるように準備をしていきたい」
J2モンテディオ山形古巣との直近2試合対決に向けて「天皇杯に向けてコンディションを整えながら、ダービーも絶対勝てるように準備をしていきたい」
激しいプレッシャーの中で正確な縦パスを供給する田中(右はじ、オレンジビブス、高橋アオ撮影)

山形はリーグ戦3連敗中と不調に苦しんでおり、今季は4勝5分9敗と20チーム中15位と低迷している。ただ昨季はJ1昇格プレーオフ圏内4位でフィニッシュした北の強豪は、この位置で収まらない実力を秘めている。同じ東北の名門との対決を制して、復調のきっかけをつかみたい。

「メンバーも一緒に練習をやっていても、すごくレベルが高いです。この順位にいるのは間違いだというのは分かります。そこでダービーに勝つことで勢いが出ると思いますし、いろいろな意味ですごく大事な試合だと思います。 内容が悪かったとしても絶対に勝たないといけない相手なので、勝ちにこだわってやっていきたいです」と内に秘める闘志を見せた。

昨季開催されたみちのくダービーの成績は、1分1敗と白星を奪えなかった。昨季鹿児島にいた田中は歯がゆい思いをしただけに、今年こそは勝利をサポーターに届けたい。

「一昨年も僕がいたときはすごい雰囲気を作ってくれて、すごく後押しになりました。ダービーは絶対負けられません。勝つための準備を全員でしていくので、応援よろしくお願いします」とサポーターに勝利を誓った。

15日午後4時にホームで開催される東北の名門同士の決戦で、山形の背番号21が2シーズンぶりの勝利へと導いてみせる。

(取材・文・撮影 高橋アオ)

編集部おすすめ