今月13日から公開される映画『舞妓はレディ』に女優として出演しているSKE48松井珠理奈。そんな彼女の出演作の中で忘れてはならないのが、元々シングル曲のMVとして依頼されたにも関わらず、64分の映画を作ってしまった大林宣彦の『so long!』だ。

大林宣彦と言えば数々の映画で女優のヌードを撮ってきた脱がせ上手な監督としても有名である。そんな彼と珠理奈による2013年5月18日にNHKで放送された対談が忘れられない。

 珠理奈は『so long!』に関わったものだけでなく、視聴者全員が感じた疑問に関して監督に正面からこう問いかけた。

 「福島に帰るということを麻友さんに告げるシーンがあったんですけど、けっこう真剣なシーンというか、感動的なシーンだったんです。その大切なシーンをなぜ露天風呂の中に入って撮ったのかなっていう…」

 そう聞かれ監督はゆっくり天井を見上げると「露天風呂であのシーンをするのは、やりやすかった? やりにくかった?」という二択を珠理奈へ提示した。ここでやりにくいとは言えるわけがない彼女は「…やりにくくはなかったです。
2人っきりの環境だったから…」と告げると監督は「そうだろ!? それなんだよ!!」と身を乗り出す。

 そして監督の熱弁が始まった。「あれは寒い季節だったよな。寒いとどうしても体が硬直するんだよ。だからまずそれを和らげることを考えなきゃいかん! (中略)入浴シーンというのは、大人のエロチックシーンじゃないんだ! お風呂に入ることでむしろ少女っぽくなる。あなたの持ってる肉体の魅力というのは清潔感。
つまり湯気の中にいるとむしろ赤ん坊に戻っちゃうみたいなね。だからあの時の僕の狙いは、生まれたままの裸んぼうのような心、まあ見えるのは体なんだけど、だけどそういう心が映画に出てくればいいと思ったわけ!」

 この話を聞いて僕は脳天を稲妻が貫いたかのような衝撃を受けた。女優が裸になる理由に関してよくぞここまでベラベラとしゃべれるものだ! 今までこうやってたくさんの女優を脱がせてきたのか! と。

 そして珠理奈も「確かにそうやって聞くとなるほどな~! って思いました~!」と納得している。このまま珠理奈がAKBグループを卒業し、本格的に女優デビューとなったら大林映画のヒロインとしてポロリしてしまうのでは、と心配になるほどの納得の顔。しかし彼女はまだ17歳。
簡単にポロリさせるわけにはいかない。

 SKE48といえば先日、海水プールの広報大使を務めた。そんな中、彼女達がCMで実際に体験したのはうつ伏せで寝そべった状態のまま、急降下するスライダー、サーフヒル。このアトラクションは極めてポロリ率が高いことで有名だ。撮影時は大丈夫だったようだが、サーフヒルの魅力に取りつかれた珠理奈がまたこの場所に訪れる可能性は無きにしも非ず。だからこそ我々は夏が完全に終わるまで、毎日タオルを持ってスライダーの前で待機する必要があるのだ。


 もし珠理奈が現れたら、滑り終わった直後、タオルをかけにいかなければならない。何も知らずにうつ伏せの状態から立ち上がったら、ポロリを衆目に晒してしまうことになるからだ。しかしこちらも紳士として胸を見るわけにはいかないので、ハチマキで目隠しをした後、ルートを予測し、珠理奈が滑り出したら全力で走り出そう。

 「じゅりにゃ~~!! 立ちあがっちゃだめだ~~!」

 もしあさっての方向へ走っていき、壁に激突して死んでもそれは本望だろう。なぜなら自分のポロリを守ってくれようとした男に惚れない女はいないからだ。珠理奈はきっと感謝してくれるはず。
もちろんポロリを阻止することができれば、2人の間に恋が生まれるのは間違いない。以上、健闘を祈る。

(文・柴田慕伊)