2025年8月6日、香港メディア・香港01は、中国の今年1~6月の自動車輸出台数が300万台を超えたことを報じた。
記事は、1~6月の中国の自動車輸出台数が前年同期比10%増の308万台となり、日本に104万台差をつけて3年連続で世界一となったことを紹介。
その一方で、順調に販売台数を伸ばしている中国の自動車産業にも「収益性が低い」という問題が存在すると指摘。昨年中国が585万9000台を輸出して1174億ドル(約17兆3000億円)を稼いだのに対し、日本は421万台で1100億ドル(約16兆2000億円)ほどの収入を得たとし、単純計算すると日本の1台当たり輸出平均額が中国より30%前後高いことになると伝えている。
また、もう一つの根深い問題として「中国の自動車輸出がなおも初期段階にとどまっていること」に言及。日本やドイツ、米国などの自動車大国は海外での現地生産と販売を早々に実現しているのに対して、中国は単なる製品輸出の段階にあると指摘した。そして、現地化こそ地元の消費者を一層満足させる手段であり、なおかつ現地の雇用創出や経済成長、税収増加に貢献するとともに、貿易障壁を避けることもできるとし、現地化を実現することが「真のグローバルな自動車企業」への成長を意味するとの見方を示した。
記事は、中国企業がすでに欧州や東南アジア、メキシコなどで工場を建設しており、グローバル化に向けた歩みを進め始めていると紹介。「これは素晴らしいことだが、完全に現地に受け入れられ、ローカル経営を実現するためにはまだまだ長い道のりを経る必要がある」と結んだ。(編集・翻訳/川尻)