中国の大手動画配信サービスの愛奇芸(iQIYI)について、今年中に香港市場での上場を目指し、3億ドル(約440億円)の資金を調達する計画との情報が報じられました。米国に上場している中国企業の中で、香港市場への関心を示す最新の事例となります。

米ブルームバーグの報道によると、事情に詳しい関係者は、愛奇芸は現在、国際的な金融機関と共に、香港でのセカンダリー上場に向けた協議を進めていると明かしました。ただし、同社はまだ最終的な決定には至っておらず、引き続き検討を重ねている段階だとされています。

愛奇芸は、中国の検索大手、百度(バイドゥ)が所有する企業で、中国国内では最大規模の動画ストリーミングプラットフォームの一つです。時代劇ドラマやハリウッド映画など多彩なコンテンツを提供しており、月間のアクティブユーザー数は4億人を超えるとみられています。

近年、中国企業の間で香港市場でのセカンダリー上場を模索する動きが見られます。電池メーカーの寧徳時代新能源科技(CATL)も、深セン市場に上場した後、香港での上場を実現した企業の一例です。

今回の香港上場計画が実現すれば、愛奇芸にとっては資金調達の強化に加え、投資家層の拡大や市場での信頼性向上にもつながるとみられています。(提供/CRI)

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