2025年8月11日、韓国メディア・毎日経済は「日本による植民地支配時代に日本軍慰安婦募集のうわさを流した住民を刑事処罰した判決文2件が見つかった」と伝えた。

全羅南(チョルラナム)道霊岩(ヨンアム)郡が11日に明らかにした。

見つかった判決文は日中戦争開戦の翌年、1938年のもので、国家記録院(政府記録保存所)が所蔵していた判決文原本と翻訳と照会し事実関係を確認したという。

郡が公開した判決文から、以下のような内容が分かるという。霊岩郡徳津(トクジン)面に居住していたソン・ミョンシム氏は、1938年8月8日、ヨン・マクドン氏から「日本軍の慰問のために12歳以上40歳以下の未婚女性と未亡人を募り満州に送るという。そのため今年は農繁期後に結婚する人が多いらしい」という話を聞いた。同月15日、シム氏は村の長が当時15歳の自分の娘を含め村の婦女子の数を調べたことを知った。ソン氏は村の長に「軍慰問のために婦女子を募ると聞いたが、そのために調べたのか」と抗議した。その後、ヨン氏とソン氏が逮捕され、禁錮4カ月執行猶予2年を言い渡された。

また、都浦(トポ)面聖山(ソンサン)里に居住していたハン・ハンオク氏は、イ・ウンソン氏に「中国にいる軍の慰問のために未婚女性を募集している」と話した。 これを聞いたイ氏は、周囲に「娘がいる人は早く嫁がせたほうがいい。当局が軍の慰問に行かせる未婚女性を募集している。羅州(ナジュ)のほうでは既に3~4人を中国に送った」と伝えたという。このことでイ氏は禁錮6カ月執行猶予3年、ハン氏は禁錮4カ月執行猶予2年を言い渡された。

霊岩郡は「日帝が日本軍慰安婦制度を隠蔽するために、関連事実を知らせた住民を処罰したことが判決文により確認されたのは初めて」だとしている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「それでもいまだにまともな謝罪をしない日本」「日本は主敵」「慰安婦を募集しているのであって、強制的に連行されたのではないでしょ。強制連行された、それを止めようとした家族が処罰された、という記録も探すべき」「日本より中国に売られていった女性のほうがはるかに多いはずだが」などのコメントが寄せられている。

また、日本軍慰安婦被害者の寄付金横領などで有罪となった尹美香(ユン・ミヒャン)元国会議員が、8月15日の光復節に合わせた大統領特別赦免の対象に含まれたと報じられたことから、「気の毒な慰安婦の人たちを利用し食いものにした尹美香が赦免されるなんてあってはならない。親日よりも罪深い」「尹美香を赦免するらしいが、日本に文句を言う資格があるのか?」「尹美香も問題、それを赦免しようという国も問題」といった声が殺到している。(翻訳・編集/麻江)

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