台湾メディアの中時新聞網は19日、「台湾はなぜ外国人観光客を引きつけることができないのか?」と題する記事を掲載した。
記事は、「外国人観光客が台湾を訪れた際の第一印象は、美食と人情味である。
クックさんは先日、息子のウィリアムくんが「夢に見るほど行きたかった」という大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)を訪れた後、「なぜ日本の観光業は台湾の5倍も繁栄しているのか」との動画をYouTubeに投稿した。
クックさんは、息子をUSJに連れていったのは台湾では同じような満足感を得られないからだと指摘。「台湾にも『剣湖山世界主題楽園』や『小人国主題楽園』などいくつか有名な遊園地があり、地元の人たちのニーズを満たすのには十分だが、外国からの観光客はローカルレベルの遊園地のためにわざわざ台湾を訪れることはなく、台湾には外国人観光客を引きつけるような知名度の高いポップカルチャーが欠けている」としたほか、実際に観光客数のデータを用いて、日本の外国人観光客がコロナ前にすでに台湾の2~3倍だったものの、コロナ後に急速に回復したことで現在は台湾の約5倍に上っていることを示した。
動画では、クックさんとウィリアムくんがUSJの「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」と「スーパー・ニンテンドー・ワールド」を楽しむ様子がしばらく紹介された。そして、2人がUSJを後にする段になってクックさんは、「なぜ台湾の観光業が日本とは違って盛り上がっていないのか。その原因は、本当に台湾に関心を持ち、台湾でしか体験できない文化を楽しもうとしている人だけが台湾を訪れているからだ」と指摘した。
一方で、「私とウィリアムが日本に行ったのは、ただそこにUSJがあったからであって、それがある国が日本でも、韓国でも、シンガポールでも、他の国でも、関係のないことだ。でも、台湾に来る外国人観光客は違う。ここ(台湾)に来る観光客の数は他の国々よりも少ないかもしれないが、そうした人たちは自分のことをラッキーだと思うだろう。なぜなら、彼らは真に美しい国で彼らの時間とお金を使う選択をしたのだから」と述べた。
さらに、「大勢の外国人観光客が来ることは必ずしも良いことではない。
台湾のネットユーザーからは観光業が不振な原因について、「台湾には特別な建築物や文化がない。外国人観光客を引きつけることができないのも仕方ない」「台湾のマーケティングは難しい。ほとんど食べ物に頼ってる」「夜市の食べ物も、どれも似たり寄ったりだからなあ」「(台湾の)宿泊施設は本当に、なぜあんなに高いのかわからない」「交通(の不便さ)もまた、観光に大きな影響を与える重要なポイント」「自分も日本へ旅行に行ったことがあるけど、台湾内の観光に関しては、政府から観光業者まで、まだまだ努力すべき点が多いと思う」といったコメントが寄せられたという。(翻訳・編集/北田)