日本のホテルに宿泊した中国人観光客の女性が、「中国系スタッフからののしられた」とSNS上で主張し、物議を醸している。

成田空港近くのホテルのフロント前で撮影された動画には、宿泊客とみられる女性が中国語で「国内がどうだとか、あなたは日本で中国人をののしって」「あなたはどうして私だけをののしるのよ。

他の人が持っていってないなら私も持っていかない」「他の人はののしらないのに私のことはののしるなんて、私がいじめやすいとでも思ったんでしょ」などとスタッフを非難する様子が映っている。

当事者の中国人女性によると、きっかけは朝食会場での出来事だった。女性は「食べ終えた後、私たちは食器を(返却口に)持っていかなかった。他の外国人客も誰もそうしていなかったし、『返却してください』との表示もなかったので知らなかった。その後、入り口で送迎バスを待っていたら(中国語の)東北なまりのスタッフのおじさんがやってきて、鼻先を指をさしながら『なぜこんなにマナーがなってないのか』と言い、私たちに食器を片付けに行けと言った。ほかの外国人客には何も言わず、私たちだけに言った」と説明した。

そして、「最初はすぐに反応できなかったけど、その後、携帯電話で撮影を始めた。すると、それに気付いた彼はややおとなしくなった。彼は『ここを国内だと思ってるのか?中国にいるのか?』などと言った。私は本当に理解できない。なぜ日本にいるからというだけで中国人をののしれるのか」と主張した。

また、食器を片付けに戻った際に会場に預けていた部屋の鍵がなくなっていることに気付いたといい、「会場で鍵を預けたのはツアーが一括でチェックアウトの手続きを行うためで、会場から出る際にまとめて箱の中に入れるよう言われていたから。

私が例のスタッフに『あなたが取ったんでしょう』と聞くと、彼は『それがどうした。さっさと中国に帰れ!』と言った。ホテル側は(鍵の弁償代として)1万円を支払わないと帰さないと言ってきた(ので支払った)。その後、旅行会社が間に入って交渉したところ、彼(スタッフ)が鍵を返却していたことが分かったが、『拾った』と言い張っているそうだ。今は返金手続きをしてもらっている」とした。

中国のSNS・微博(ウェイボー)では11日、「中国人観光客が東京のホテルで中国系スタッフからののしられる」がトレンド入りした。

ネットユーザーからは2000件に迫るコメントが寄せられており、「見ていられない」「完全なる差別」「(スタッフは)売国奴」「(スタッフは)そんな年齢で日本でサービススタッフとして働いていて、まだ優越感に浸っているのか」「日本でクレームを付けてみなよ。彼を失職に追い込めるかどうか」「さっさと警察に通報すればいい」といった声が上がった。

また、「どうしても日本に行かないといけないのか?」「わざわざ日本になんて行くからだ」「日本旅行の恩恵にあずかれて良かったな」「日本に遊びに行くからだ。自業自得としか言えない」「夢を抱いて日本旅行に行ってみればこれ。もしまだ問題なのはこのホテルの彼一人だけだと思っているなら、今後また同じような目に遭うだろう」といった声も少なくなかった。

このほか、「食器は自分で下げるべき。

言われるのも仕方がない。素養が低い」「日本では確かに自分で食器を片付けないといけない。日本に行ったばかりの観光客はよく知らないだろうけど」との声もあったが、これには「それならホテル側が客に知らせるべき」「問題は他の外国人たちはののしられていないってところだろう」といった反論が寄せられている。(翻訳・編集/北田)

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