110年間にわたり海外にとどめられた大報恩寺の瑠璃塔の木製模型が9月19日、原所在地である南京市内の大報恩寺遺跡に初めて戻ってきました。

20世紀初頭に上海土山湾孤児院工芸院で学ぶ子供らは、戦火で破壊された南京の大報恩寺瑠璃塔など中国各地の塔の模型を手作業で製作しました。

これらの80点余りの模型は、1915年に開催されたパナマ運河開通と太平洋発見400周年を記念して米サンフランシスコで開催されたパナマ-太平洋万国博覧会で展示され、最高栄誉賞を受賞しました。西洋が中国の古塔の建築芸術を体系的に認識したのは初めてでした。博覧会終了後、この80余りの古塔の模型は米国のフィールド自然史博物館の所蔵となり、その後の110年間、中国の地で展示されたことは一度もありませんでした。

今回は、フィールド自然史博物館から借り受ける方式で大報恩寺瑠璃塔の木製模型が南京に戻されました。10月には大報恩寺遺跡博物館開館10周年特別展の目玉として展示されます。

大報恩寺瑠璃塔の木製模型は高さ約2メートルで、清代嘉慶年間(1796~1821年)に作られた「江南報恩寺瑠璃宝塔全図」という版画を参照して制作されたもので、1856年に原塔が破壊された後に初めて復元されたものです。(提供/CRI)

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