中国のQ&Aサイト・知乎に「『怪獣8号』は体の芯まで熱くさせる完成度の高い作品」だと紹介するコラムが掲載された。

コラムはまず、「最初に『怪獣8号』のPVを見た時は、ただのシンプルな熱血バトルアニメだと思っていた。

しかし、第5話までの配信を見終えた時点で、自分の見立てがいかに浅かったかを痛感した。第1話の作画と熱量だけでも、視聴者の魂を燃え上がらせるほどの迫力だったのだ」と述べた。

その上で、「物語の舞台は、怪獣が頻繁に出没する世界。怪獣を討伐する『日本防衛隊』という職業が存在し、彼らは戦いに勝つたびに市民の歓声で迎えられる。しかし主人公・日比野カフカは、その裏で誰からも注目されず、戦いの後始末を担う『怪獣専門清掃業』で働いていた。ところがある日、謎の小型怪獣に寄生され、強大な力を持つ『怪獣8号』へと変貌してしまう。そこから彼の『世界を救うための戦い』の物語が始まる」と紹介した。

コラムは、「同作は、熱血アニメに必要な要素がすべて詰まった圧倒的なクオリティーであり、壮大なスケールがもたらす映像の迫力は息をのむほどだ。巨大な怪獣と人間の対比が生み出す圧迫感、激しい戦闘シーン、そして怪獣の死体処理に至るまで描き切る演出力、これらが絶え間なく続き、視聴者の興奮は途切れない。思わず次の展開を見たくなる衝動に駆られる出来栄えだ」と評した。

また、「作画だけでなく音楽も非常に素晴らしい。特に戦闘シーンで流れるBGMは圧巻で、リズム感が抜群だ。

聴いているだけで血がたぎるような高揚感に包まれ、自分も怪獣と百戦できそうな錯覚すら覚える。臨場感があり、音だけでも作品世界に引き込まれるほどだ」と絶賛した。

さらに、「主人公と幼なじみの亜白(あしろ)ミナとの関係性も大きな見どころだ。主人公が怪獣化してしまい、彼女は防衛隊第3部隊隊長という立場にある。果たして2人は最後に結ばれるのか、これは視聴者が最も気になる点の一つだ。原作ファンからは『物語の後半では多少テンションが落ちる』との声もあるが、アニメでは面白さを損なうことはなく楽しめるはずだと断言できる」と言及した。

コラムは、「同作には戦闘力が驚異的というだけでなく、奇妙な設定もいくつかあり、読んでいて思わず笑いが止まらなくなりそうだった。例えば、怪獣形態の主人公が逃げている最中に尿意をもよおした時、普通ならどこから排尿するか分かるが、なんと胸から排尿するのだ。信じられるだろうか。幸い食事中に見ていなかったので良かったが、もし見ていたら本当に吹き出していただろう」とした。

また、「一部の視聴者は、同作のストーリーは主人公が逆境から強くなり世界を救うという非常に王道的な展開だと言うかもしれない。正直に言えばその通りだ。

しかし、今の世の中で王道でないストーリーがどれだけあるだろうか。また、同作はありがちな展開に少しだけ工夫を加えている。それでも物足りないと思うかもしれないが、物語のテンポが絶妙で、視聴者の爽快感が途切れず持続する点は、率直に言って非常に優れているといえる」と論じた。

そして、「総じて『怪獣8号』は極めて完成度の高い作品だ。テンポは軽快で、作画・音楽ともに素晴らしく、主人公の成長と爽快感が巧みに描かれている。多少の作画崩れはあるものの、全体的な視聴体験には影響しない。熱血逆転系の爽快アニメが好きなならば、間違いなく必見の一作だ」とまとめた。(翻訳・編集/岩田)

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