2025年10月9日、香港メディア・香港01は、中国の電気自動車(EV)大手のBYDが英国で販売を大きく伸ばしていることを報じた。
記事は、英国放送協会(BBC)が7日に報じた内容として、9月の英国におけるBYDの販売台数が1万1271台で、前年同期比9.8倍を記録、同社にとって英国が中国に次ぐ2番目に大きな市場になったと紹介。
また、英国における同社製品の販売は、大部分がスポーツ型多目的(SUV)ハイブリッド車のSeal Uであり、同社が価格競争力のある車種を中心に展開していることを紹介した。
その上で、英国市場が同社にとって魅力的な理由の一つとして、欧州連合(EU)や米国と異なり、中国製EVに対する関税が導入されていない点に言及。EUは昨年10月、中国製EVに最大45%の関税を課す方針を発表しており、EUから離脱した英国が中国メーカーにとって格好のターゲットになっていることを伝えた。
さらに、英国ではEV市場が急成長しており、英自動車製造業者・貿易業者協会(SMMT)の統計によると9月のEV販売台数が過去最高を記録したことも紹介。中でもハイブリッド車は純EVを上回る成長率を記録しているとした。
記事は、BYD英国のBono Geマネージャーが、今後数か月で新型ハイブリッド車の投入を予定していること、英国内で100店舗目の小売店を開設したことを明かしたうえで「今後の展望は非常に楽しみだ」と語ったと伝えた。また、BYDのほかにも奇瑞の「探索06」が9月の英国市場販売トップ10に入ったことを併せて紹介している。
記事によると、英国ではEV市場が拡大する一方で、ガソリン車とディーゼル車は依然として新車販売の半数以上を占めているという。(編集・翻訳/川尻)