シンガポール華字メディアの連合早報は15日、香港の大学で今年、学歴を詐称した出願が急増しているとし、香港中文大によると、人数では中国本土からが多いと伝えた。

記事によると、香港では今年、少なくとも五つの大学で学歴を詐称した出願が確認されている。

香港大と香港中文大では詐称の疑いのある願書が数百件に上った。

香港中文大の担当者は11日、今年度は合わせて数百件に上る異なる国からの詐称が疑われる願書を食い止めたとし、人数では中国本土からが多かったと明らかにした。

香港の大学で学歴詐称出願が急増、人数では中国本土からが多い―シンガポールメディア

香港警察によると、今年7月までに総合大学と単科大学の学生の学歴詐称の疑いに関する通報が126件寄せられた。中国本土のものと疑われる21の闇仲介業者または仲介人に関する資料を本土側に照会済みで、今後も本土の法執行当局と協力していくという。この問題に関しては、2022年から今年7月までに55人を逮捕し、うち9人が起訴され、6人が有罪判決を受けた。

香港政府トップの行政長官を務めた梁振英氏は12日、フェイスブックへの投稿で、「香港中文大だけでも数百件。他の大学や小中学校ではどうなのか。入学願書でこのような状況なら、就職の応募ではどうなのか。これは大ごとだ。他の学生や求職者にとって不公平という問題だけではない」「学生の不正行為は、関係する大学や他の出願者だけでなく、中国本土および国際社会における香港の評判と信頼性にも悪影響を及ぼす」などとし、取り締まりを強化すべきとの認識を示した。(翻訳・編集/柳川)

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