2025年10月20日、香港メディア・香港01は、中国南部でインフルエンザの感染が拡大しており、今シーズンは前倒しで感染ピーク期に入る可能性があると報じた。
記事は、中国疾病予防管理センターの監視データによると、現在、中国南部の省でインフルエンザの活動性が上昇していることが明らかになったと紹介。
その上で、日本では今月からすでにインフルエンザの流行期に入り、例年より1カ月以上早く流行が始まったこと、英国、ドイツ、イタリアでも近ごろインフルエンザの症例が明らかに増えていることを挙げ、多くの専門家が中国でもインフルエンザの感染ピークが早い時期に到来し、感染者数も増加する可能性があると考えているとした。
また、今年の流行株が昨年と異なるH3N2亜型であるために一般市民の免疫力が相対的に低いことも感染拡大の懸念を高める要素になっていることを指摘し、専門家がより注意を払うべきだと呼び掛けていることを伝えた。
記事はインフルエンザについて、どの流行株においても発熱、せき、咽頭痛といった症状が主で、全身の筋肉痛、倦怠(けんたい)感、頭痛が顕著に現れるとした上で、重症化する病状が急速に進行することがあり、肺炎、髄膜炎、心筋炎などの深刻な合併症を引き起こす恐れや、多臓器不全によって死に至る危険性もあると紹介。風邪とは異なる突然の高熱や全身の筋肉痛や倦怠感などの症状が出た場合はインフルエンザを疑うべきだとしている。(編集・翻訳/川尻)