中国の気象ゾンデ観測業務システムがLバンド観測から北斗観測への全面的なアップグレードを完了した。これは、中国の高層気象観測分野が国際先進水準に到達したことを示しており、北斗ゾンデ観測システムの観測データ全体の精度は99%を超えており、すでに天気予報や気候モニタリングなどの分野で実用化されていることが、中国気象局への取材で分かった。
現在、中国では地上・海・空・宇宙を統合した総合気象観測システムが構築されている。高層気象観測では、主にラジオゾンデを搭載した気球を打ち上げ、大気の各高度における温度、湿度、気圧、風速、風向などの情報を取得している。
今回アップグレードされた北斗ゾンデ観測システムは、中国が独自に開発した国際先進水準の新世代気象ゾンデ観測システムであり、地上から高度3万メートルまでの大気の垂直温度、湿度、気圧、風向、風速プロファイルなどのデータを高精度かつ安定して取得することができる。
同時に、北斗ゾンデ観測システムは中国が国際的な気象観測・予報・サービスに深く参加するための重要な基盤にもなっている。現在、中国国内に設置された北斗ゾンデ観測所は131カ所に上り、これは世界のゾンデ観測所全体の約12%を占める。このうち88カ所が国際データ交換ステーションであり、提供される共有データは世界全体の約11%に達している。これらのデータは、世界的な数値予報モデルの精度向上や気候変動への対応などに重要なデータ参照情報を提供している。(提供/人民網日本語版・編集/YF)