2025年10月29日、韓国・朝鮮日報は「プロサッカー・Kリーグ1のFC安養(アニャン)に所属するFWブルーノ・ロドリゲス・モタ(ブラジル、29)が人種差別を受け涙を流した」と伝えた。

FC安養は先ごろ公式YouTubeチャンネルで、25日に行われた光州(クァンジュ)FCとの試合の裏側を収めた動画を公開した。

安養はこの試合、0対1のビハインドでペナルティーキックのチャンスをつかんだものの、キッカーのモタが失敗。そのまま敗北となった。

動画の中で、MFキム・ボギョンは「モタが悪いと思っている人は誰もいないことをモタも分かっているはず」「自分はPKを蹴りたくなかった。モタは責任感を持ってキッカーとなった。(失敗した)その気持ちは誰よりも分かる」「PKの経験がある選手はその重さをよく知っている」とコメントし、モタとチームメートらを励ました。

モタはうつむいた姿勢で話を聞きながら涙を流していたが、球団関係者によると、Instagramに人種差別的なコメントが書き込まれており、それを見てショックを受けていたという。キム・ボギョンが「知らない人間のことは(何を書こうと)気にするな」と声をかけ、チームメートらもモタの背中をさすりいたわる様子が動画に収められている。

モタはこのあと、Instagramに「今日の試合でPKを外したことを心からおわびします」「試合結果について責任を痛感しており、二度とこうしたミスをしないよう努力します」と謝罪。「応援のメッセージをくださった皆さんに心から感謝します。そして、人種差別の表現で私を不快にさせた人たちにも、神の祝福があることを祈ります」とつづっている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「ベストを尽くした選手になぜ人種差別をするのか」「球団として人種差別発言をしたやつらを訴えるべき」「涙を流すモタに胸が痛む」「今まで積もり積もったものが爆発したんだろうな」「悪質なコメントを書くような連中の言葉に耳を傾ける必要はない」「韓国人選手が外国で差別された時、どんな心情だった?」「誰だって失敗をしながら生きている。モタ、元気を出して。

ファイト!」など、差別発言への怒りとモタへの激励の言葉が多数寄せられている。(翻訳・編集/麻江)

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