2025年11月8日、韓国メディアの韓国経済は「秋の日本アニメ映画旋風が過ぎ去った後、韓国の映画館が空席だらけになっている」と報じた。
記事によると、11月はもともと映画館の閑散期とされているものの、今年は特に観客離れが深刻だという。
韓国映画興振委員会によると、今年の秋、最も劇場を席巻したのは日本のアニメ映画だった。9月に公開された劇場版「『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」は公開1カ月で観客187万人、興行収入205億ウォン(約22億円)を記録。10月には累計584億ウォン(約62億円)を突破し、これまで日本映画の最高記録だった「すずめの戸締まり」(578億ウォン、約61億円)を上回った。
「鬼滅の刃」はフォトカードや特典ポスターなどを配布し、ファンの複数回鑑賞を促す戦略が成功。「劇場版『チェンソーマン レゼ編』」、「劇場版『進撃の巨人』完結編 THE LAST ATTACK」など人気アニメの劇場版が次々と公開され、興行を席巻した。
しかし、それらの作品の上映が一段落すると、劇場は一気に閑散としたという。6日時点で、ハリウッド映画「プレデター:バッドランド」が2万4000人で1位、韓国映画「ファーストライド」が1万7000人で2位となったが、どちらも動員数は低い水準で、上位10作品を合計しても観客は8万人台にとどまっている。昨年の同時期は1日平均10万人を上回っていた。
映画館関係者は「毎年秋は屋外活動が増えて観客が減る傾向があるが、今年は新作不足が深刻。話題作がまったくない」と指摘した。
記事は、「注目作がなく空いた劇場で、G-DRAGONの『G-DRAGON LIVE IN CINEMA [Übermensch] 』やBTSのメンバーJ-HOPEの『j-hope Tour 'HOPE ON THE STAGE' THE MOVIE』など、K-POP関連作品がファン層を中心に一定の集客を維持している」とした上で、関係者の「年末に控える大作映画の公開で、客足の回復を期待している」との声を伝えた。
これについて韓国のネットユーザーからは「正直、最近の韓国映画はつまらない」「最近の韓国映画はスター性もないし、宣伝も弱い」「韓国映画は社会派ばかりで気が重くなる。娯楽作がない」「アニメが終わった途端に観客が消えるのは構造的な問題」「アニメを軽視していたのに、今は唯一の救いになってるなんて皮肉だ」「映画館でK-POPライブ映像を流す時点で限界を感じる」「アニメの次はハリウッド作品が頼みの綱」などの声が上がった。
また、「日本のアニメが面白いのは事実。クオリティーの差を認めるしかない」「『鬼滅の刃』は何度も見た。特典商法もうまい」「韓国の映画業界もマーケティングを学ぶべき。アニメのように観客を楽しませる発想が必要」などの声も見られた。(翻訳・編集/樋口)











