中国中部の湖南省長沙市でこのほど、市内の養殖農家が魚にトウガラシを与えていることが報道され、メディアの注目を集めています。中国の農水産専門家によると、トウガラシの搾りかす(赤色色素、カプサイシン抽出後の残渣)を魚類の飼料として用いることは科学的根拠があるとのことです。
湖南省長沙市長沙県にある面積60ムー(約4ヘクタール)の養魚池のそばで、養殖農家の姜勝さんが魚に色とりどりのトウガラシを餌として与えています。トウガラシは主に、長沙海吉星国際農産物物流園と大規模野菜農家から調達されたものです。姜さんは、「先方は売れ残りのトウガラシを私たちが受け入れて処理することを喜び、養殖コストを削減できるだけでなく、農産物の売れ残りに新たな用途を提供した」と話しました。養魚池では1日平均約2000キロのトウガラシを与えており、供給が十分な場合は最大5000キロに達します。一般的なトウガラシやゴシキトウガラシなど各種トウガラシはいずれも魚の好物となります。
姜さんは、「トウガラシを与えた魚は、身が柔らかく繊細で、体型が均等だ。数百キロのトウガラシでも、魚は30分で食べ切ってしまう」と話し、今では多くの農家が彼に倣いトウガラシを魚の餌にするようになったそうです。姜さんの経営パートナーである匡科さんは、「ソウギョとコイはトウガラシ、特にパプリカを好み、トウガラシを食べるソウギョの方がより太く丈夫に育つ」と紹介しました。
これについて湖南農業大学水産学院の徐樹徳副研究員は、「ソウギョは草食性、コイは雑食性で、食性から言えば肉食性魚類よりもトウガラシを受け入れやすい」と述べ、「トウガラシの搾りかすは魚類の飼料として科学的根拠があり、水産養殖で長年利用されている。またトウガラシに含まれるカプサイシンは一部の魚の食欲を刺激し、一定の抗炎症や寄生虫予防の作用もある」と説明しました。(提供/CRI)











