中国科学院昆明動物研究所の王国棟研究員が率いる国際協力チームはこのほど、中国北西部の河西回廊、新疆、内蒙古を起源とする中国古代の家犬14種を含む計17種の古代家犬のゲノム解析を完了しました。科学者が中国古代家犬のゲノムを解析したのは、今回が初めてです。
家犬は人類が順化した最初の動物です。考古学的な証拠によれば、少なくとも1万年前にユーラシア大陸の多くの場所に犬の姿が現れました。その起源、拡散、人類との移動に関する科学的な問題は、動物の順化と人類文明の普及を理解する上で重要な課題であり、長年にわたり学界の注目を集めています。
今回の研究によると、5000年前の中国には独特な家犬の古い血統が存在していたことが初めて発見されました。その後数千年にわたり、中国古代の家犬には次第にシベリアや西洋由来の古代家犬の血統が混入するようになり、中国起源の古代東アジア家犬の血統もユーラシア草原の多くの場所へと拡散しました。研究チームは、人類の古代ゲノムデータや証拠と照合すると、古代家犬の血統の融合が人類の複数回の移動と高度に重なっていることを判明しました。
このような古いゲノム解析方法は、馬や牛、羊など他の家畜にも応用できるため、中国国内の家畜動物の豊富な遺伝資源と潜在性をいっそう掘り起こすことになると期待されています。(提供/CRI)











