中国電信量子研究院はこのほど、「祖衝之3号」と同じチップを搭載した超電導量子コンピューター「天衍-287」の構築が完了したと発表しました。この量子計算システムは特定の問題を処理する速度が現在最速のスーパーコンピューターよりも4億5000万倍速く、将来的には量子計算クラウドプラットフォーム「天衍」に接続し、世界に向け初のアプリケーションサービスを開放する予定です。
「量子計算の優位性」は長年、量子コンピューター発展の重要な指標とされ、技術能力の象徴であるだけでなく、量子システムが実用化に向かう「通行証」でもあります。今年3月、米国物理学会が発行する学術雑誌「フィジカル・レビュー」の巻頭論文に「祖衝之3号」の研究成果が掲載され、中国が超電導量子計算分野で再び世界記録を更新したことを示しました。
「天衍-287」は「祖衝之3号」のコアチップとテクノロジーアーキテクチャ(TA)を継承しており、スーパー計算力を実験室からクラウドに押し上げることができます。このほか、「天衍-287」は国産超電導量子コンピューターのハードウェア設備と部品を使用し、チームが独自開発した人工知能(AI)強化超電導チップにより、量子計算とスーパー計算力の低遅延相互作用を実現しました。これにより、「ハードウエア-ソフトウエア-クラウドプラットフォーム-エコシステム」を統合した完全国産化量子計算ツールシステムを構築しています。(提供/CRI)











