2025年11月17日、中国メディアの極目新聞は、新疆ウイグル自治区で3年前に紛失したスマートフォンが、3年の時を経て約5000キロ離れた自宅へ奇跡的に戻ってきたと報じた。

記事によると、広東省恵州市に住む女性が22年7月に交際相手と友人の3人で難路として知られる新疆の烏孫古道を訪れ、記念写真を撮ろうとして岩の上に置いたスマホを紛失。

1~2時間探したものの見つからなかったため、諦めて現場を後にした。

それから3年が経過した今年7月、広東省深セン市在住の男性が烏孫古道を歩いていた際に、女性がスマホを紛失した大きな砕石の急斜面に迷い込んだ。険しい地形を自らのスマホで撮影しようとしたところ、たまたま地面にスマホが落ちているのを発見したという。

奇跡!岩山でなくしたスマホ、3年後に5000キロ離れた持ち主の元に戻る―中国

男性が拾ったスマホはケースが黄ばみ、泥が付着していたほか、恵州市にあるマンションのカードキーが付属していた。宿に帰った男性がこのスマホを充電すると電源が入り、持ち主が特定できる可能性が高まったが、パスワードのロックが情報の閲覧を阻んだのに加え、セットされていたSIMカードもすでに解約していたため、それ以上の手がかりを得ることができなかった。

しかし、男性は諦めなかった。カードキーのマンションを探し続けて3カ月ほど経過した10月、ついにマンションの場所を突き止めた。実はこのマンション、男性が引っ越しを済ませたばかりの新居からわずか4キロの地点にあった。「これは運命だ」と感じた男性は今月15日にマンションへと向かい、管理会社に女性へのコンタクトを依頼した。

管理会社から「新疆で携帯をなくしませんでしたか」と写真付きで連絡を受けた女性は、にわかには信じられなかったという。一方、拾ったスマホが3年前に紛失したものだということを知った男性も大いに驚いたとのことだ。

かくして、紛失から3年4カ月を経て、女性のスマホは5000キロの距離を超えて持ち主の手に戻ってきた。

その間に女性は交際相手と結婚したという。スマホが繋いだ奇跡の縁を感じた女性夫婦と男性は、今後も友人同士として交流を続けていくことにしたようだ。(編集・翻訳/川尻)

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