2025年11月19日、台湾メディア・POPDAILYは、「必ず泣ける日本アニメ6作品」と題した記事を掲載した。

記事は1作目に「進撃の巨人」を挙げ、「諫山創氏の漫画が原作で、強い宿命感、圧迫感、そして人間描写で知られる現代の代表作だ。

アクション大作と見られがちだが、必ず泣けるアニメとされる要因は、緊迫した戦闘よりも、キャラクターの成長の軌跡と、胃が痛くなるほど重いストーリー展開にある。登場人物はみんな、残酷な世界の中で選択、犠牲、そして不可逆的な現実に直面し、急速な成長を強いられる。同作が神作と呼ばれるゆえんは『自由』と『人間性』に関する探求が非常に深いことだ。調査兵団が戦友を失い続ける様や、真の敵など存在しないという異なる立場の葛藤など、心にのしかかる無力感と痛みが、同作を多くの人にとって忘れられない痛切な作品としている」と述べた。

2作目には「鬼滅の刃」を挙げ、「吾峠呼世晴氏の漫画が原作で、日本の大正時代を背景に、主人公・竈門炭治郎(かまどたんじろう)が妹を救うために鬼討伐の旅に出る物語である。日本の民俗文化や時代の雰囲気が自然に融合しており、熱血要素に加えて非常に重厚な感情的な深みを持っている。必ず泣けるアニメの一つに挙げられる最大の理由は『家族』『絆』『選択』といったテーマが深く掘り下げられている点だ。上弦の陸の兄妹は幼少期から虐待され互いに依存し、悲劇を経て鬼となった。正義と悪の立場が異なっても、二組の兄妹に流れる感情は『切れない家族愛』だ。登場人物すべてに過去と痛みがある。キャラクターの物語と成長を通して人々の心を強く打つ作品である」と評した。

3作目は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」だとし、「暁佳奈氏のライトノベルが原作で、戦争後の世界が舞台。

主人公のヴァイオレット・エヴァーガーデンは、冷徹な『兵器化された少女』から『代筆屋』として手紙を通じ人々とつながりながら、徐々に感情を理解することを学んでいく。豪華な作画と繊細な音楽が、独特の優しさと静かな雰囲気を醸し出している。手紙に秘められたキャラクターの思い、後悔、そして口に出されなかった愛を通して、視聴者の心に波紋を広げる。ヴァイオレットが他者の感情を書き記す過程は、同時に彼女自身の砕け散った心を修復する行為であり、この『他者を理解する中で、改めて自分を理解する』というプロセスこそが、同作の最も感動的な核心である」と説明した。

4作目は「四月は君の嘘」だとし、「物語は、元天才ピアニスト・有馬公生(ありまこうせい)の成長を軸に展開する。母の死をきっかけにピアノの音が聴こえなくなり、彼の人生は止まったままになっていた。そんな彼の前に、自由奔放なヴァイオリン少女・宮園(みやぞの)かをりが現れ、世界が再び色づき始める。同作の魅力は、思春期における『好き』という気持ち、勇気、そして後悔の重さを音楽で紡ぐ点にある。かをりは、自身の思いを隠したままこの世を去り、手紙を通じて愛を伝える。一つの嘘によって美しい恋が見過ごされ、心に大きな後悔として残る結末は、多くの観客の胸を締め付けた」と言及した。

5作目に「葬送のフリーレン」を挙げ、「山田鐘人氏とアベツカサ氏による漫画が原作で、『魔王が倒された後から始まる物語』という切り口で注目を集めた。作者が探求するのは、長寿種のエルフ・フリーレンの視点から見た人間の命の短さや、感情が時間の中でいかに沈殿していくかという点である。

かつての仲間が命を終える中で、彼女は自身が『たった10年』と見なしていた旅が、人間にとって一生忘れられないほどの重みを持っていたことに初めて気づく。彼女の2度目の旅は、過去に理解できなかった感情を埋めていく時間となり、絆、後悔、そして理解を日常の中で静かに積み重ねられていく。人類の生命の流れを異なる角度から捉えるこの作品は、視聴者に深い感慨と涙をもたらした」とした。

6作目は「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」だとし、「物語は、幼い頃からの友情で結ばれていた友人グループが、ある事故によって1人亡くなったことをきっかけに絆を徐々に失っていくところから始まる。数年後、亡くなった少女が『見えているのに触れられない存在』として主人公の前に現れ、未完の感情にようやく向き合う機会が訪れる。同作が必ず泣けるアニメとされるのは『後悔』があまりにも現実的に描かれているためである。視聴者は、キャラクターたちが互いに秘密を打ち明け、理解し合う過程を通して、自分自身の人生における未完了の別れを重ねることになる。そして最後に真実が明かされる瞬間、登場人物たちの真摯な想いが心の奥まで届くのだ」と述べた。(翻訳・編集/岩田)

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