香港メディアの香港01は12日、香港人が大阪でぼったくり被害に遭ったと報じた。

当事者の男性が12日、香港のネット掲示板・LIHKG(連登)で明かしたところによると、一人旅で大阪・心斎橋を観光していた男性は、地元の人とみられる男女2人組に声をかけられ、「一緒に飲みに行こう」と誘われた。

相手がかなり酔っていたことや、地元の人が勧めてくれるなら良さそうだと感じたことから、ビルの上階にあるバーについていった。

入店したところ客が誰もおらず、ビール1杯1000円と高額だったものの、追加料金などの記載は見当たらなかったため、「せっかく来たんだし」と2杯注文した。ところが、会計の際に店員が提示した金額は6万円だった。明細を見ると、女性従業員のドリンク代として4万円が計上されていた上に、他にもよく分からない料金が上乗せされていたという。

男性の所持金は3万円しかなく、とても払えなかった。タトゥーの入った男性店員が「PayPayで払え」と要求したが、P2P送金(個人間送金)がうまくいかず。店員は男性を付近のコンビニに連れて行き、現金を引き出すよう求めたが、香港のキャッシュカードでは引き出せずにこれも失敗した。

その後、男性が警察に通報しようとすると、店員はグーグル翻訳を介して「持っているだけでいい」と態度を軟化させた。男性は3万円でも納得がいかないと警察を呼んだが、駆け付けた警察官は「料金は明記されており、サービスも提供されている。スタッフのドリンク代などを確認しなかったあなたにも責任がある」などとして、詐欺には当たらないと判断したとのこと。

時間は午前4時になっており、男性はそれ以上揉めたくなかったため、警察の仲裁の元で最終的に2万円を支払うことで決着を付けた。事後に警察から「残りの4万円は店側が補填する」といった趣旨の説明を受けたことについて、男性は「ぼったくり店が被害者扱いされるのか」とあきれたという。

男性は「自分にも責任はあるが、本当に最悪で腹が立つ」としつつ、「今回の件は良い教訓になった。皆さん、好きなだけ笑ってください」と自嘲。その後、ビールの写真をアップして「この680円のクラフトビールが急に安く見えてきたわ」と冗談交じりにつづった。

ネットユーザーからは「下心出すからだ」「命を取られなかっただけマシ」「警察を呼ばせてもらえるだけ良心的な店だろ」「コロナ前からこういう観光客狙いの店はある。日本での色気がらみの出会いには要注意だ」といったコメントが寄せられたという。(翻訳・編集/北田)

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