2025年12月12日、韓国・マネートゥデイは「向こう5年間でAI(人工知能)など新技術関連の人材が少なくとも58万人不足するという調査結果が出た」と伝えた。

大韓商工会議所が公表した「理工系人材不足の実態と改善案」報告書によると、2029年までにAI、クラウド、ビッグデータなど新技術分野では中級人材が約29万2000人、上級人材が約28万7000人不足すると予想された。

AI基盤企業の成長エンジンの鈍化は免れないと懸念される。さらにAI産業分野への投資が急増していることを考慮すると、今後5年間で新技術人材は約58万人不足することになると分析している。

また報告書は、職業満足度の低さや雇用の不安定さなどから、理工系の人材が医学部に偏る現象が深刻化しているとも指摘している。理工系の人材不足は少子化による学齢人口の減少だけでなく、上級人材の流入が急激に減少しているためだと分析し、「医学部への偏りを緩和し理工系人材を育成する一方で、外国人の流入も急ぐべき」だと提言している。

国内で就職した理工系人材が最終学位取得から10年後の時点で受け取っている平均年俸は9740万ウォン(約1000万円)で、海外就職者平均(3億9000万ウォン)の4分の1水準、国内医師平均(3億ウォン)の3分の1水準にとどまるという。賃金職業ポータルのまとめた2023年AI・ロボット分野従事者の職業満足度は平均71.3%で、医師(79.9%)を下回る。

韓国職業能力研究院の調べによると、理工系の新規博士号取得者の30%は未就業の状態だが、医師は全年代で事実上100%就業状態だったという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「大学修能試験で満点を取る優秀な人材はみんな医学部に進む。AI理工系に進んでも、韓国にいたら会社員として給料をもらうだけ。海外に出ていくのが正解でしょ」「比較するなら同じ条件にしないと。年俸3億は専門医だろう。医師免許を取っただけでそんなにもらえるとでも?」「誰が3億ももらってる?扇動するような記事を書くべきではない」「それでも医師は十数年間、必死で勉強してようやく億の収入となる。

芸能人はちょっと売れたら1年で数十億稼ぐ。ばかばかしい。無駄に稼げるから悪いことにも使う」「人材が足りないなら待遇を改善して上級人材が来たくなるようにしないと」「AI関係の人たちが医師と同じくらい稼げるようにすべき」などのコメントが寄せられている。(翻訳・編集/麻江)

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