2025年12月15日、韓国・ファイナンシャルニュースによると、ソウル・崇実(スンシル)大学寄宿舎で規則違反をした学生が退去させられた問題で、大学側が告示文に当該学生の国籍を表記したことが物議を醸している。

崇実大学は先ごろ、寄宿舎規則に違反し強制退去となった学生2人に対する懲戒告示文を貼り出した。

告示文には当該学生の性別、学籍番号の一部、懲戒事由などが記されていた。寄宿舎内での喫煙は禁じられており、2回以上摘発されると強制退去となる決まりで、当該学生は2人とも2回以上の喫煙が認められたという。

この告示文に、学生2人の国籍が「中国」であると書かれていたことが、「懲戒事由とは直接関係のない国籍情報を掲示したことは過度な措置だ」と批判の的となっている。嫌中情緒を拡大し、嫌悪表現を誘発しかねないという懸念の声も上がっているという。実際にこの告示文の写真はインターネット上に拡散され、中国人留学生を非難する書き込みが多数確認されている。

違反者の国籍は「中国」、告示文に書いた大学が物議=韓国ネット「何が問題?」「事実を書いただけ」

大学側は「告示文に国籍を表記したことは問題視すべきだと考えています」と認め、表記について見直していくとの立場を示した。同大関係者は「特別な意図を持って中国人留学生に恥をかかせようという目的などで国籍を表記したのではありません。寄宿舎では何よりも学生たちの安全を最優先にしています」とコメントしている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「ごくごく普通の告示文でしょ。何が問題?」「退去?退学にすべき」「この程度で嫌中?室内でたばこを吸わなきゃいいだけの話だ」「事実を書いただけなのに嫌中だと?」「中国人なのに中国人と言っちゃいけないのか?」「これがヘイトになるの?中国人をかばいすぎじゃない?」といった声が殺到している。(翻訳・編集/麻江)

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