中国のSNS・小紅書(RED)に13日、日本のタクシー運転手の驚きの行動に感動させられたとの投稿があった。
投稿者の東京在住の女性によると、その日は友人の送別会があり、感傷的になっていたことも手伝って慣れないお酒をかなり飲んだ。
女性は「その瞬間、血の気は引いた」といい、すぐにごみ箱に捨てたレシートを取り出し、忘れ物の問い合わせのためにQRコードを読み取ろうとしたが、うまくいかなかった。そうこうしているうちに、スマホの位置情報が更新されたのだが、その場所はなんと「自宅」だった。女性は「タクシーに置き忘れたんじゃなかったのか?」「もしかして家に入った時にそこら辺に置いたのか?」と思い、改めて室内を探した。
しかし、そこでふと、別の可能性が頭に浮かんだ。「もしかして、運転手さんが気付いて届けてくれたんじゃないか?」。女性は「あまり期待していなかった」といいながらもマンションのエントランスに向かった。すると、そこには寒風が吹く中、外に立って女性の方を見ている運転手の姿があった。
女性は「私は外国人で、時間は午前4時過ぎ。彼は私のことを知らず、連絡することもできない。私がいつスマホを忘れたことに気付くかも分からず、私が外に出てくるかどうかも分からなかったはず。実際、私は家の中で30分以上もあれこれ試していた。彼がこの寒い中、どれほどの時間立っていてくれたのか分からない。その時間にほかの乗客を乗せることもできたはず。そう思うと、胸が詰まった」と当時の心境を振り返った。
運転手は女性を見た瞬間「良かった!」と声を発し、「スマホにGPS機能があるから、もしかしたら気付いて道路まで探しにくるかもしれないと思ったんで」と言ってスマホを返してくれた。女性は「彼は何かを要求することもなかった。彼の言葉から、私にスマホを無事に返せたことを心から良かったと思っているのが伝わってきた」とつづった。
女性が「助かりました!本当にありがとうございました!」と深くお辞儀をすると、運転手は「いえいえ」と笑って、タクシーに乗って去っていった。女性は、「頭はまだ少しぼんやりしていたけど、本当にうれしくて、感謝と感動でいっぱいだった」と記している。
この投稿に、中国のネットユーザーからは「その運転手さん、本当に良い人だね。きっと温かい人生を過ごしてきたからこそ、これほど他人に思いやりがあるんだと思う」「感謝の手紙を書いてあげるといいと思う。この善意を伝えていってほしい」「(中国)国内でバッグをなくした時のことを思い出した。はは…本当にひどいものだった」「本当に、日本にいるとたくさんの小さなことに感動させられる」といった声が上がった。
また、「帰国前にある店で買い物をした時にカウンターに財布を忘れてしまった。思い出して取りに戻ると、隣の店の店員さんが日本語と身ぶり手ぶりで『先ほどの店員さんがあなたを追いかけて行った』と教えてくれた。慌てて駅の方に行ってみるとその店員さんがいた。私に気付くと手を振りながら駆け寄ってきて、両手で財布を差し出してくれた。私は温かさに目を潤ませて、何度も何度もお辞儀をして感謝を伝えた」との体験談も書き込まれていた。(翻訳・編集/北田)











